病院等でクラスター 1人死亡、新規746人

和歌山県が20日に発表した県内の新型コロナウイルス新規感染者は過去2番目に多い746人で、前週の同じ水曜に比べて116人増えた。新宮保健所管内の80代男性の死亡が確認され、県内の死者は累計122人。病院や高齢者施設などで新規クラスター(感染者集団)が相次ぎ、7件を認定した。

亡くなった男性は、基礎疾患で入院中の病院でクラスターが発生し、感染していた。新型コロナが間接死因となった。

746人の保健所管内別内訳は、和歌山市298人、海南61人、岩出66人、橋本41人、湯浅91人、御坊44人、田辺77人、新宮63人、県外5人。海南、湯浅、田辺、新宮は過去最多だった。

新規クラスターの場所と感染者数は、485例目が湯浅管内の中学校で生徒13人、486例目は和歌山市のグループホームで入居者4人と職員1人、487例目は同市の有料老人ホームで入居者7人と職員2人、488例目は同市のサービス付き高齢者向け住宅で入居者3人と職員3人、489例目は同市の小規模多機能型居宅介護事業所で入居者9人と職員1人、490例目は岩出管内の病院で入院患者5人と職員2人。

491例目は同市の県立医科大学付属病院で、2病棟の入院患者3人と職員9人が感染した。外来と救急診療は通常通り行っている。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が前日比12・6人増の457・6人。保健所管内別では海南449・6人、湯浅485・8人、田辺274・9人、新宮512・6人が過去最多を更新した。8保健所のうち5管内で400人を超える初めての事態となり、県全域で感染拡大が続いている。

県内の感染者は累計5万3351人。入院者数は300人、重症者は県基準で20人、国基準の該当者は1人、肺炎患者は37人。病床使用率は56・7%。自宅やホテルでの療養者は3890人。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、病院や福祉施設での感染拡大により、高齢者の入院が増え、今後もさらに増加する恐れがあると指摘。一方で、若い世代で息苦しさや胸の痛みを訴える事例も増えているとし、県民一人ひとりの感染予防対策の徹底を改めて呼び掛けた。

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