「希望」描いた絵画 和歌山市に寄贈
和歌山県田辺市出身の建築デザイナー・田村茂さん(74)と和歌山市の画家・渡里幸さん(75)が7月28日、共同制作した絵画「希望」を和歌山市に寄贈した。県内の神社や寺に絵画を奉納している田村さんと市内で子ども向けの絵画教室を開く渡里さんは、「われわれにできることは絵を描くこと。絵を見て、明るく希望が湧いてくれればうれしい」と笑顔で話している。
田村さんと渡里さんは、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナ情勢やコロナ禍など暗い話題が多い中、「絵を見て明るい気持ちになってもらえれば」と、ことし6月に「希望」をテーマにした作品展を同市和歌浦南の和歌の浦アート・キューブで開催。青い鳥やクジラなどをモチーフにした作品13点を共同で制作した。
今回、個人で所有するのではなく、もっとたくさんの人に見てもらいたいと、展示した作品のうち1枚を同市に寄贈することを決めた。
寄贈した絵画「希望」は、画面中央に人魚を描き、その周りを平和の象徴である白いハト7羽が飛んでいる。アクリル絵の具の赤や青、黄色など鮮やかな色が中心。油性マーカーの金色と銀色で、モチーフそれぞれをふち取った。立体感が出て、絵画全体が輝いているようにも見えるという。大きさは30号。
市役所であった寄贈式で、田村さんと渡里さんから絵を受け取った尾花正啓市長は「希望を与えてもらえる絵画。ぜひ多くの市民に見てもらいたい」と感謝した。絵画は、市役所4階のエレベータホールで展示している。
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