現新一騎打ちへ 和歌山市長選きょう告示

任期満了に伴う和歌山市長選が14日に告示され、21日の投票日に向け1週間の戦いの幕が開ける。立候補を表明しているのは3選を目指す現職の尾花正啓氏(69)=自民、公明、立憲民主、国民民主推薦=、新人で前市議会議長の𠮷本昌純氏(65)の無所属2人で、一騎打ちの公算が大きい。2期8年間の尾花市政の評価が問われる。同時に行われる市議補選には、欠員2に対し4人が出馬する見通し。

補選は4人出馬か

市長選は、長期化するコロナ禍の影響が続く市経済の活性化や、昨年10月の六十谷水管橋崩落を教訓としたライフラインの安定化などが主な争点とみられる。

尾花氏は、財政再建による市債残高の減少、和歌山城ホールや市民図書館の整備、市中心部への大学誘致などを2期8年の実績に挙げる。市北部の安定給水のため、送水路の複線化と新浄水場の整備を目指し、高齢者らが移動しやすいまちにするため、交通不便地域でのコミュニティーバス運行などの政策を訴える。

𠮷本氏は「心の政治」を掲げ、市政運営に市民の声が届いていないと尾花市政を批判する。小中学校の給食無償化など子育て支援、福祉の充実を訴え、尾花氏の政策とも共通する中学校給食の全校実施では、実施方式などで意見が異なる。市北部への新浄水場整備は、道路予算などを削ってでも優先すべきとしている。

与野党4党が尾花氏を推薦しているのに対し、政党の推薦は受けていない𠮷本氏だが、将来にわたり市へのIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致に反対を明言したことから、共産党県委員会が自主的に支援する。各党の支持層の動向や、そこからの広がりの行方も注目される。

市議補選には、自民公認で元国会議員秘書の山本大地氏(31)、日本維新の会公認で会社役員の林佑美氏(41)、無所属で牧師の高垣善光氏(59)、無所属で社会福祉主事の山路恭世氏(37)の新人4人が立候補を予定している。

立候補の届け出は市長選、市議補選とも14日午前8時半~午後5時、和歌山商工会議所4階大ホール(西汀丁)で受け付ける。各陣営は届け出の後、出陣式を行い、第一声を上げる。市長選の出陣式は、尾花氏が屋形町の事務所前、𠮷本氏が美園町の県JAビル前で、いずれも午前8時半からの予定。

市内の選挙人名簿登録者数は、6月21日現在で30万7290人(男14万4007人、女16万3283人)。

市政の担い手に選ばれるのは誰か

市政の担い手に選ばれるのは誰か

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧