福島バレーが全国制覇 心一つにチーム団結

第42回全日本バレーボール小学生大会(8月10~12日、東京、神奈川、埼玉)で、男女混合の部に和歌山県代表として出場した福島バレーボールクラブ(和歌山市)が優勝した。大会直前にキャプテンが体調を崩し、出場できなくなるという事態を乗り越え、チーム一丸で並み居る強豪を破って悲願の全国優勝を勝ち取った。

同チームの強みは、全員が攻撃、守備ともに優れたオールラウンドプレーヤーであること。6年前にも全国大会に出場し、準優勝している。

混合の部には、都道府県予選を勝ち抜いた42チームが出場。福島はグループリーグ戦で北海道、青森のチームと対戦し、ストレート勝ちでベスト8進出。続く兵庫、大阪との対戦ではともに僅差で1セット先取されたものの、2セット目以降は点差を広げて勝利をつかんだ。

埼玉との決勝では、キャプテン代理を務めた田中杏侍選手を中心とした攻撃力で相手チームに挑み、第1セットを21―15で先取。第2セットは立ち上がりで一気に4―0でリードを奪うと、田中選手のレフト攻撃を軸に、埼玉に主導権を渡すことなく21―11とストレートで勝利した。

岡本佐和子監督によると、大会の1週間前にキャプテンが体調を崩し出場不可に。急きょポジションを入れ替え、キャプテン不在で出場しなければならなくなった。共に練習を積み重ねてきたメンバーは「大会を楽しみにしていたキャプテンに絶対メダルを持って帰りたい!」と奮起。一方で、会場は慣れない大きな体育館であることやキャプテンの不在、練習不足のポジションなど、不安要素が多い中で決勝戦を迎えたという。岡本監督は「試合が始まると、みんないつもの顔に戻り、男子はパワフル、女子はきっちりしたプレーを見せた。優勝した瞬間は、試合に出られなかったキャプテンの顔が浮かんだ」と話した。

田中杏侍選手(6年)は「急にキャプテンをやることになってつらかった。ポジションが変わってやりにくいところがあったけど、みんなで気持ちをつないで優勝できてうれしい」と笑顔。小畑千愛選手(6年)は「これまでストレート勝ちがほとんどだったが全国大会ではセットを取られ、プレッシャーや緊張する試合があったけど優勝できてうれしい」とにっこり。

前島未怜選手(5年)は「このチームは本当にすごいなと思った。来年は自分たちが主体となるチームになる。今のように強いチームを目指して来年も優勝したい」と次の目標に向けて走り出している。

【福島バレーボールクラブ】白塚叶輝(貴志南)▽森下怜音(大新)▽山下真珠(野崎西)▽田中杏侍(木本)▽古川史弥(八幡台)▽小畑千愛(福島)▽川原璃子(有功東)▽中村謙藏(楠見東)▽東佑哉(伏虎義務教育)▽小野田楓(同)▽前島未怜(四箇郷)▽山下奈津菜(野崎西)

 

トロフィーとメダルを手に笑顔のメンバー

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