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和歌山さんぽみちプロジェクト

「KEY TRAD.」が六本木アートナイトで演奏

9月19日(祝)、東京都港区の六本木ヒルズで開催された「六本木アートナイト2022」に、和歌山県出身の演奏家で作る音楽ユニット「KEY TRAD.(キー・トラッド)」が招かれ、和楽器を中心とした演奏が披露された。
KEY TRAD.は「きのくに音楽祭2019」でチーフプロデューサーを務めた、筝曲家の西陽子さんが、同音楽祭のプログラムの一つで、ユニットのメンバーと共に演奏を行ったことがきっかけ。
メンバーは、西陽子さん(箏)、木乃下真市さん(三味線)、辻本好美さん(尺八)、上野山英里さん(ピアノ)、大家一将(パーカッション)さんの5人。
演奏会の冒頭で、西さんは「和歌山県を意味する紀伊と、時代と邦楽の鍵になりたいという思いを合わせ、この度KEY TRAD.を結成しました」とあいさつ。
オープニングは和歌山県ならではの楽曲「鞠と殿様」を現代風にアレンジし、勢いのあるテンポで5人のそれぞれの楽器で協奏。伝統のある和楽器そのものの音色を楽しむコーナーを挟み「琴と打楽器のための練習曲ナンバーワン」「シンクロニシティ」「雷光」「キコーニア」「遭遇」「めぐり逢い」の7曲を披露した。
訪れた東京都荒川区在住の30代男性は「和洋楽器のコンビネーションから生まれる音色に圧倒された。息ぴったりの演奏に感動した」と話し、鳴りやまぬ拍手の中、終演を迎えた。
「昨年の国民文化祭のプログラムでも一緒に演奏した5人。いつか東京で演奏したいという夢が実現しました」と大家さん。六本木アートナイトという大舞台で、和歌山県出身者で結成されたユニットが活躍し、和楽器を中心とした新しいモデルを提案する姿に、同じ和歌山県出身者としての誇りを感じると同時に、今後も広く活動し、邦楽のさらなる振興に期待したい。(次田尚弘/東京都)