独自の表現を求めて 木国写友会が作品展

大正元年に創立され、100年以上の歴史がある写真クラブ「木国(もっこく)写友会」(島村安昭会長)の第85回展が10日まで、和歌山市本町のフォルテワジマ2階ギャラリーで開かれている。

新型コロナの影響で、3年ぶりの開催。4人の会員が花や風景などを4点ずつ出品。同クラブ創立者の島村逢紅(ほうこう)、島村安彦前会長、楽得永男(らくえ・ながお)さんら故人会員の作品も並ぶ。

近代日本の写真史に大きな足跡を残した島村逢紅は、昨年、県立近代美術館で大規模な展覧会が開かれ、大きな注目を浴びた。

会場には、広島県尾道市で写した「石佛」、振り子にしたペンライトの軌道を捉えた「ペンジュラム」、虫食いの木の葉がつくる光と影の造形が美しい作品が並び、訪れた人は「面白いですね」と見入っている。

島村泰造さん(81)は八重桜やユリなどの花を題材に「ハチになった気分で撮りました」とにっこり。島村会長(73)は「会員は少なくなりましたが、逢紅以来、受け継いだ写真に対する思いを大切にしていきたい。多種多様な、会員それぞれが追求する独自の表現を楽しんでいただければ」と話している。

午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。問い合わせは同所(℡073・488・1900)。

 

葉の陰影が美しい作品も

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