県内ロケ「あつい胸さわぎ」 予告映像解禁
和歌山市雑賀崎などを中心に撮影が行われ、吉田美月喜さんと常盤貴子さんがW主演を務める映画『あつい胸さわぎ』の全国公開日が来年1月27日に決まった。「第35回東京国際映画祭」(24日~11月2日)の「Nippon Cinema Now」部門への出品も決まり、予告映像が解禁された。
同作品は、同市がフイルムコミッション事業の一環として支援し、昨年7月から8月にかけて、雑賀崎やみその商店街などで撮影。若年性乳がんをテーマに、母娘の複雑な心象風景を描く。演劇ユニット「iaku(いあく)」の横山拓也代表の、同題舞台を映画化。上海国際映画祭アジア新人部門脚本・撮影賞を受賞した、まつむらしんご監督と、映画『凶悪』で日本アカデミー賞優秀脚本賞に輝いた脚本家の髙橋泉さんがタッグを組んだ。
物語の舞台は、灯台のある港町の古い一軒家。母の昭子(常盤さん)と娘の千夏(吉田さん)は2人、つつましくも笑いの絶えない日々を過ごしていた。憧れだった芸術大学に通う千夏は、新しい生活に胸を躍らせていた矢先、初期の乳がんが見つかり、胸を残すか失うかの選択を迫られる。初恋の胸の高まりはいつしか胸騒ぎになっていた。初恋の相手への恋心と女手ひとつで育ててくれた母の思いに揺れる、青春ストーリー。
雑賀崎を撮影地に選んだ、まつむら監督は「自然豊かな海と、家々が傾斜に建ち並ぶ雑賀崎の美しい風景がとても魅力的で、実際に現地を歩いてみると、そこに根付いた人々の生活、人生までもが感じられるような時間や空気が流れていると感じ、ここで撮影をすれば、映画という虚構の物語にしっかりと血を通わせることができると思いました」とコメントを寄せている。
同作品は、主演の吉田さんと常盤さんの他に、同市出身の俳優・三浦誠己さんをはじめ、前田敦子さん、奥平大兼さん、佐藤緋美さん、石原理衣さんらが出演。主題歌はHana Hopeの「それでも明日は」。
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