堅実な仕事で信頼得る 黄綬褒章の藤平さん

黄綬 ㈱藤平組代表取締役
藤平 良光さん(72)
― 和歌山県岩出市湯窪 ―

堅実な仕事で信頼得る

岩出市中黒の建築土木会社「藤平組」に入社して約45年。「日々、少しずつ上へ上へ」をモットーに、堅実な仕事で地域の信頼を得てきた。

1974年、明治大学工学部建築学科を卒業。和歌山市の富松建築設計事務所を経て、77年、父・昇さんが創業した藤平組に入社。同年に一級建築士、85年に一級土木施工管理技士の資格を得て、同社の活躍の場を建築分野にも広げた。2000年から同社の代表取締役に就いている。

11年5月に近畿整備局和歌山河川国道事務所から受注した京奈和自動車道紀北東道路高野口IC整備工事は、供用開始の式典が決まっている中、工事は当初計画から大幅な変更に。過密な日程だったが、経験に基づく工程管理で工期内に完成。「大変だった」と当時を振り返り、「建設土木の仕事は形として残る。地元の人が見て、藤平組の仕事っていいなと言ってもらえるのが一番うれしい」とほほ笑む。

「この業界は資格と経験が大切」と社員には一級土木施工管理士の資格を取ることを奨励。また「今まで世話になった恩返し」と、県土木施工管理技士会会長など要職を歴任し、後進の指導に力を入れる一方、学生の職場体験を積極的に受け入れ、次世代に建築土木の魅力を伝えている。

連れ添って42年になる佳世子さん(65)には「いつも道を修正してくれた」と感謝。次男・宏彦さん(39)と共に地域に根差した会社を目指し、これからも前進し続ける。

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