アニメで拡散 信愛中生が登記広報アイデア

2024年から相続登記が義務化されることを周知するため、和歌山信愛中学校(和歌山市屋形町)の生徒が考えた広報活動のアイデアを発表する会が17日に同校で開かれた。和歌山地方法務局による審査の結果、短編アニメを作り、SNSで拡散するアイデアが最優秀賞に選ばれた。今後、広報活動に取り入れ、広く周知を図る。

所有者が分からない土地問題の解消に向けて、民法などが改正されたことを受け、24年4月1日から相続登記が義務化されることを広く周知する効果的な広報手段のアイデアについて、法務局が同校に協力を依頼。同校が本年度から創設した探究型学習を導入しているiコースの3年生が、9月から相続登記について同局の職員から学び、週2回の授業の中でアイデアを練ってきた。

この日、同局の夏見聡局長、登記部門の浅野敏之首席登記官、坂口実希事務官が審査員を務めた。

生徒らは5班に分かれ、制限時間10分で、宣伝方法、思い付いた理由、効果について発表。「トイレットペーパーに広報したいことを印刷する」、「YESNOチャートを作る」「アドバルーンを揚げ興味を引かせる」「見る角度によって絵柄が変わる印刷物で、一つのポスターで二つの広告を出す」などのアイデアが出された。

最優秀に選ばれた班は、10代から60代が視聴する動画のジャンルのランキング上位にアニメが入っていることに着目。ユー・チューブ、インスタグラム、ティックトックそれぞれの効果を分析し、どれも「バズる」可能性があると発表した。

自分たちで作ったアニメ動画を披露した4人が表彰され、表彰状を受け取った喜多亜寿香さん(15)は「イラストを描き、動画を編集するのに1カ月半かかり大変だった。頑張ってきて良かった」とにっこり。夏見局長は「SNSについて細かく分析していて、これならいろいろなところで多くの人に見てもらえるんじゃないかと思った。どれもみんな発想力、表現力が素晴らしく非常に悩んだ。いろんなアイデアがあると教えてもらった」と話し、同校に感謝状を贈った。

アイデアを発表する生徒たち

アイデアを発表する生徒たち

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