日本遺産の特別展 海南歴史民俗資料館

和歌山県海南市木津の市歴史民俗資料館で、特別展「絶景の宝庫 和歌の浦~ふるさとの日本遺産~」が開かれている。3月31日まで。

同市の藤白坂を含む和歌浦湾の景観や文化財が「絶景の宝庫 和歌の浦」として2017年に日本遺産に認定され、それにかかる同市の熊野参詣道紀伊路の藤白神社や藤白坂、黒江の町並みなども構成文化財になったことから企画された。

特別展では「絶景の宝庫 和歌の浦」のストーリーに沿い「黒江の町並みと温山荘」「藤白坂と藤白神社」「長保寺」の三つのコーナーで展示している。

文化財の歴史や価値を展示で紹介しているだけでなく、「分かりやすく市民に発信したい」と、野田泰生館長が文献などを参考に作成した、物語仕立ての解説書を手にしながら、文化や歴史の魅力を知ることができる。

藤白坂のコーナーでは、「筆捨松と巨勢金岡のストーリー」として、平安時代の宮廷絵師の巨勢金岡が熊野権現の化身である童子と絵の描きき比べで負け、悔しさの余り筆を松の根元に投げ捨てたという伝説とともに、藤白坂の絵図や筆捨松の古蹟の地にある硯(すずり)石を紹介している。

他にも、「有間皇子のストーリー」や「柿本人麻呂と黒牛潟のストーリー」などを紹介。野田館長は「海南の日本遺産を市民の皆さんに知ってもらえたら」と話している。

無料。午前9時から午後4時半まで。毎週月・火曜日、12月29日~1月3日は休館)。問い合わせは同館(℡073・487・3808)。

 

地域に残る伝承などを紹介

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