29頭と15人に 警察犬と指導手の嘱託式
犯罪捜査の他、行方不明者や爆発物の捜索などで活躍する嘱託警察犬の指定および指導手の嘱託式が21日、和歌山市西の県警本部岡崎第二庁舎で行われ、29頭を県警嘱託警察犬に指定。15人に警察犬指導手を嘱託した。
県警鑑識課によると、県内で昨年、嘱託警察犬が出動したのは40件。同11月に実施された審査会の成績などを基に今回、警察犬として嘱託を受けたのはシェパード21頭、ラブラドールレトリバー7頭、ミニチュアピンシャー1頭の計29頭。県警からの要請により、犯罪捜査や捜索活動に出動する。嘱託期間は1月から12月31日までの1年間。
この日行われた「2023年県警察嘱託警察犬指定・指導手嘱託式」には、県内各地から警察犬指導手15人と嘱託警察犬2頭、警察犬所有者2人が出席。大圭司刑事部長から、県警嘱託警察犬指導手会の会長で同市の芦村明さん(72)に指導手嘱託書、副会長で白浜町の上向正一副会長(同)に警察犬指定書が交付された。
大部長は防犯カメラやDNA鑑定など、犯罪捜査における科学技術の躍進を挙げた上で「においからの捜査の重要性は他に代わることができません」とあいさつ。「“人間パワー”と“ドッグパワー”でご協力いただきたい。1年間お願いいたします」と呼び掛けた。
同課によると、今回嘱託を受けた指導手は36歳~78歳で、平均年齢は58・6歳。高齢化が進んでおり、芦村さんも「若手の指導手を増やすのが課題」と話す。
上向さんは西牟婁郡で唯一の指導手といい、地域差があるのも課題の一つ。芦村さんは「現場へ出て手柄を立てた時のうれしさが大きなやりがい」と話し、上向さんも「体がもつまで、できる限りのことはしたい」と意気込んだ。
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