智弁に15回目春 ナインら「日本一目指して」

第95回選抜高校野球記念大会(3月18日開幕、阪神甲子園球場)への出場が決まった智弁和歌山。同校としては、2020年以来3年ぶり15回目。決定の知らせを受けた選手たちは、帽子を天高く上げるなどして喜びを爆発させた。

智弁和歌山は昨秋の県2次予選大会で優勝。近畿大会でも社高を下し4強入りし、今春の選抜出場が確実視されていた。午後4時すぎ、選手たちは屋内練習場でオンライン中継された選考委員会の様子を見守り、出場決定が知らされると、青山達史主将(2年)を中心に喜びを分かち合った。その後、宮口祐司校長が改めて出場決定を伝え、「残された時間の中で課題を克服し、最高のコンディションに持っていってほしい」と激励した。

打線は、昨秋の近畿大会3試合でチーム打率3割4分7厘、5本塁打、20得点を挙げ、1、2番の出塁率と3、4番の得点力が高い。中でも昨秋の近畿大会で4番に座った中塚遥翔外野手(同)が急成長。チーム最多の3本塁打を記録した。「調子の波がある。無駄のない打撃でチームが苦しいときに一本が出る打者になる」と意気込んだ。

最速146㌔を投げる右腕、清水風太投手(同)は、スライダーを武器に、バットの芯を外して打ち損じや空振りを誘う投球を得意としている。「背番号1を取りたいが、何よりチームを勝利に導く投手になりたい」と話した。

エースナンバー争いに名乗りを上げている技巧派の吉川泰地投手(同)は、長身を生かしたフォークが魅力。「勝負球に迷いがある。制球力をつけて甲子園に臨みたい」と力を込めた。

チームを引っ張る青山主将は、「引退した3年生やいろんな人の支えでこの結果が出た。感謝したい」と述べ、「一人ひとりが役割を果たすことで日本一に近づけると思う。良い報告ができるようにしたい」と話した。

中谷仁監督(43)は、選手の保護者が同席した祝賀会で、秋のメンバーのポジション、打順入れ替えを公言。「不安な部分はあるが、日本一になるチームにつくり上げる」と誓った。

帽子を高く上げて甲子園初出場を喜ぶ選手たち

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