身近なSDGs学ぼう 電力会社と銀行が授業

国連が2030年までに達成を目指す「持続的可能な開発目標(SDGs)」を考える出前授業が1月30日、和歌山市栗栖の西和佐小学校で行われ、5年生約70人が地球温暖化、風や太陽など自然エネルギーによる発電の仕組みを学んだ。

出前授業は、「電気」や「お金」といった身近な題材で、SDGsにつながる社会の仕組みを学んでもらおうと、関西電力送配電和歌山支社と三井住友信託銀行和歌山支店が初めて共同で開催した。

三井住友信託銀行の授業では、自然のエネルギーを使って電気をつくる太陽光発電や風力発電の仕組みを模型で説明。児童は、うちわで風を起こし、プロペラが回ることで電球が光る様子を観察し、電気ができる仕組みを体験していた。

同行の古川和秀さんは「自然のエネルギーで発電をするには、広い土地や装置を購入する資金が必要」とし、「銀行はお金を貸し出すことで、SDGsに貢献している」と話し、銀行がSDGsにどう関わっているかを分かりやすく説明していた。

関西電力送配電の授業では、空気中の空気だけを入れた球体と、二酸化炭素を多く含んだ空気を注入した球体それぞれに光を当て、温度変化があるかを実験。結果、二酸化炭素を多く含んだ球体の方が温度がより上昇することが分かり、二酸化炭素が増えることで地球の温暖化が進むことを学んだ。

また、同社の藤原久視子さんは、「水や緑を大切にする」「燃えるごみをできるだけ減らす」など身の回りで実践できるSDGsがあることを紹介し、「生活を見直して、地球に優しい暮らし方を、きょうからスタートしてみませんか」と呼び掛けた。

授業を受けた富永笑花さんは「再生可能エネルギーに興味を持った。家族にも学んだことを話して、電気をこまめに消すなど、地球を守るためにできることから始めたい」と話していた。

 

地球温暖化の実験をする児童ら

 

装置で風力発電の仕組みを学んだ

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