ブラジル移民の歴史知る 雑賀崎小で授業

和歌山市西浜の雑賀崎小学校(奥村孝校長)で1月30日、ブラジル移民の歴史についての出前授業が行われ、参加した6年生5人は、日本の反対側にある遠い外国へと移り住んだ人々に思いをはせた。

世界の国々を知り、広い視野を持ってもらおうと実施。同校では2021年度から、ブラジルの「ドウラー・ドス日本語モデル校」とオンラインやメールで交流している。

講師は、地元の大浦地区の迫間脩自治会長。南北アメリカへの移住の歴史を後世に伝え、現地に暮らす子孫らと交流を図る、「わかやま南北アメリカ協会」の会長で、ブラジルに1年間の移住経験もある迫間さんは、4年ほど前から地元の小学生に出前授業を行っている。

迫間さんは、「県内では1953年ごろからブラジルへの集団移民が始まった」とし、「現在、ブラジルでは和歌山にルーツを持つ人が4万人ほどいる」と説明。

また、当時は道や住む所もない厳しい環境の中、苦労しながらもたくましく自分たちで開墾していったことや、果物や養鶏など日本式の方法を広め、まじめに働くその姿から現地人から「ジャポネス・ガランチード(日本人は信用できる)」と言われていることなどを紹介すると、児童らは「すごい」と驚きの声を上げた。

またこの日は、3年間リオデジャネイロに駐在し、昨年3月に帰国した橋本市出身で奈良県大和郡山市在住の吉村久惠さんも登壇。タンバリンによく似た楽器で、サンバのリズムに合わせて使う楽器「パンデイロ」を披露。児童も挑戦し、独特の細かい指さばきに苦戦しながらも、笑顔で異文化を楽しんだ。

授業を受けた児童は「ブラジルに移民した人の勇気がすごい」、「交流しているのは昔からのつながりがあるからだと分かった」、「日本人が文化を教え、ブラジルで信頼されていたことがすごい」と笑顔。迫間さんは「人と人の交流を大切に、いろいろな世界があることを知ってもらえたら」と話していた。

10月8日には同市の県民文化会館で県外へ移住した子孫らが一堂に集まる「第2回和歌山県人会世界大会」が開かれる。

ブラジル移民の歴史について話す迫間さん

ブラジル移民の歴史について話す迫間さん