島和代さん記念コート 母校那賀高に竣工

和歌山県岩出市高塚の県立那賀高校(森勝博校長)に、ナイター設備を完備した屋根付き屋外ハンドボールコート「島和代コート」が完成し、竣工式が4日、同校で行われた。コートは、㈱島精機製作所(和歌山市坂田)の創業者・島正博会長の妻の和代さんが同校ハンドボール部OGであることが縁で、島会長が寄贈。生徒たちは待望の完成を喜び、さっそく真新しいコートで試合を楽しんだ。

和代さんは那賀高校時代にハンドボール部に所属し、インターハイや国体に出場するなど活躍。2013年の5月に75歳で亡くなったが、正博さんは、全国大会に出場する同部の激励会を開くなど、選手たちと交流を温めてきた。

和代さんが亡くなって10年がたつのを機に、建設の機運が高まり、同校ハンドボール部OBで公益財団法人島財団の大江嘉幸理事長を中心に、約1年半の構想を経て実現した。

新コートは校内の北西に位置。ハンドボール部が使用する土のグラウンドを東京ドームと同じ材質の屋根付きに改修した他、1面40㍍×20㍍の青いラバーコートやLED照明10基も整備された。総事業費は約7500万円。

式には、同校男女ハンドボール部と和歌山商業高校の男子ハンドボール部、成年女子チームHC WAKAYAMA、和代さんの同窓生、学校関係者らが出席。正博さんの他、正博さんと和代さんの長女で和島興産㈱(和歌山市本町)の梅田千景代表取締役、大江理事長、森校長がテープカットを行った後、和代さんの功績を記した記念プレートの除幕が行われた。

島会長は「皆さんの日ごろの心掛けのおかげで晴天に恵まれた。これを機会に長いお付き合いを願いたい」と祝辞。森校長は「部員だけでなく、一般の人も活用してもらうことで、夫人も天国から見守ってくれるはず」、生徒代表で同校女子ハンドボール部の石原加菜元主将(3年)は「わくわくしながらきょうを迎えた。実際にここでプレーできることをうれしく思う」と感謝の言葉を述べた。

記念行事では、こけら落としとして女子ハンドボール部とHC WAKAYAMA、男子ハンドボール部と和歌山商ハンドボール部との招待試合を実施。

男子ハンドボール部の田中滉大主将(2年)は「走りやすくてボールが見やすい」と喜んだ。女子ハンドボール部の野上真穂主将(2年)は、「疲れをあまり感じなかった。使いやすいコートです」と笑顔で話していた。

記念プレートの除幕を行った島正博さん㊧と長女の千景さん

記念プレートの除幕を行った島正博さん㊧と長女の千景さん

 

新しいコートで選手らが躍動

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