南海10月から値上げ 28年ぶり、平均10%

南海電鉄が国土交通省に申請していた運賃改定が3日、認可された。10月1日から、普通運賃と定期運賃の平均で10%の値上げとなる。消費税増税によるものを除くと、同社の値上げは1995年以来、28年ぶり。

同社によると、改定率は、普通運賃が9%、通勤定期が12・3%、通学定期が4・5%。現行の初乗り運賃160円は180円となり、和歌山市―難波間の運賃は930円から970円に40円アップとなる。今回の値上げによる増収は、年間約43億円を見込んでいる。

値上げの背景には、少子高齢化やコロナ禍による在宅勤務の増加などに伴う利用者の減少があり、同社は、今後も利用者数がコロナ前の水準に回復することはないと想定。さらに、バリアフリーや環境対策などの設備投資の増加が見込まれ、「現状の運賃水準では、安全・安定的な輸送基盤の強化や、社会的要請に応えるサービスの高度化といった価値の持続的提供には限界がある」としている。

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