コロナ禍での学び共有 医療マネジメント学会

最新の研究成果を発表する「日本医療マネジメント学会第17回和歌山支部学術集会」が4日、和歌山市中之島の宝塚医療大学和歌山保健医療学部で開かれ、医師や看護師、薬剤師ら医療関係者約150人が参加した。

医療現場における質の高いマネジメントや、その手法の調査、研究、開発と普及、標準化を目指し、最新の研究成果を発表。意見、情報交換を行い、県の医療の質向上を目的に、毎年実施している。ことしは「公と個のマネジメント ~和歌山県の目指すべき医療を考える~」をテーマに講演、セミナー、シンポジウムなどが行われた。

同学術集会の会長で和歌山ろうさい病院の南條輝志男院長は「コロナ禍医療マネジメントにおける公と個の融合の重要性」について講演した。

シンポジウムでは、「コロナ禍における公と個のマネジメント~新型コロナウイルスのパンデミックを経験して~」と題し、県福祉保健部の野㞍孝子技監が基調講演を行った。

野㞍技監は県のコロナ対策の特徴について紹介し、第6波の初期まで罹患(りかん)者の全員入院を全国で唯一貫き、感染者を最小限に食い止めてきたのは、個である医療機関、公である保健所、それを総合ネットワークでつなぐ県庁がそれぞれの機能を十分発揮したことが大きいとし、「今後災害などの危機事象の発生に対応するためには、この機能分担と連携が欠かせない」と話した。

この他、コロナ禍の医療現場で活躍した医師、看護師、薬剤師らが、それぞれの経験、取り組み、得た課題や学びを報告した。

基調講演を行う野㞍技監

基調講演を行う野㞍技監

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