和歌うまラーメン 雑賀小がTGCで県の食PR

11日に和歌山市の和歌山ビッグホエールで開かれたファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)和歌山2023」の屋外会場の飲食ブースには、午前11時の開店前からラーメン店に行列ができていた。

列を作る人々のお目当ては、和歌山市西浜の市立雑賀小学校5年1組が和歌山県産の食材をふんだんに使って作ったオリジナルラーメン「和歌うまラーメン」。限定100食が約2時間で売り切れるほど盛況だった。

開店直後は約30人の行列ができ、「新聞を見てぜひ食べてみたいと思って来た」という声も多く聞かれた。

テントの中では児童たちが分担し、てきぱきと作業。1杯800円のラーメンは、スープに龍神村の和歌山コーチン、御坊市の天然塩、雑賀崎の小エビ、紀の川市のニンニクなどを、橋本市のゆの里の水でじっくり煮込み、麺は県産の小麦を使用。和歌山市産のホウレンソウ、白ネギ、熊野ポークを使ったチャーシュー、有田川町の平飼い煮卵などをトッピング。女性客を意識し、ヘルシーであっさりした味に仕上げた。

児童たちは総合的な学習の一環で、昨年4月から和歌山の魅力を探ってきた。地元食材を使ったメニューを提供する「~紀州蔵粋sui~」と「十割蕎麦やまみち」(和歌山市万町)の店主、村畑圭悟さん協力のもと、県産食材たっぷりのオリジナルラーメンを作ろうと試行錯誤。全国から大勢の人が集まるイベントでPRしようと、この日を迎えた。

村畑さんは「子どもの目線で考えたラーメンが無事完成した。自信を持って提供できる味に仕上がっている。きょうはお金を稼ぐ大切さを学び、成功体験をしてほしい」とエール。村畑さんがサポートし、児童がラーメンのスープ、トッピング、レジ、宣伝などの担当に分かれ、店を運営。提供したラーメンには、食材に関する手書きの紹介文も添えた。

和歌山市の70代男性は「あっさりしているけど味はしっかりしていておいしい。具だくさんで彩りもキレイ」と笑顔で味わっていた。

酒井琉生哉さん(11)は「最初は豚骨スープのつもりだったけど、若い女性が多かったから鶏と魚介であっさり味にして良かったと思う。たくさんの人が食べてくれてうれしい」と笑顔。白井杏奈さん(11)は「お客さんがたくさん並んでいて焦ったけど楽しかった。1年かけてやってきたことがこれで終わると思うと寂しい」と話した。

会場にはラーメンの他にも、和歌山の食の魅力をPRするキッチンカー12台が集結。シラスや「足赤えび」、熊野牛のローストビーフなど、県産食材を使った丼や県特産のミカンを使ったフルーツサンドなどが提供され、全国各地から訪れた人が和歌山の味に舌鼓を打っていた。

 

笑顔で接客しラーメンを販売する児童たち

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