全線2.7キロ開通 国道370号美里2バイパス

幅員狭小や線形不良で車のすれ違いが困難だった、和歌山県紀美野町大角から赤木の国道370号美里2バイパス全線2・7㌔区間(延長約1・4㌔)が完成し、5日に通行開始となった。事業費は約59億円。改良により災害時の緊急輸送道路としての役割も担い、観光や産業振興にも期待される。

国道370号美里2バイパスは、同町大角の平成大橋北側から高野町へ続く国道370号の南側に新たに造った道路。北側にある国道370号は幅員狭小や線形不良で大型車の離合が困難だったことから、2012年度から整備を進めてきた。

同バイパスは、片側1車線(車道2・75㍍×2)。海南市から紀美野町、かつらぎ町を経て高野山までスムーズにたどり着くことができる。

同日行われた「国道370号(美里2バイパス)供用を祝う会」には岸本周平知事をはじめ、小川裕康町長や二階俊博衆議院議員ら関係者約120人が出席。小川町長は「山と川に挟まれカーブが多かった。町の大動脈の開通により町民が安心安全に通行でき、緊急時の輸送や搬送も短縮される。町の発展にさらなる充実を図っていきたい」と述べた。

美里太鼓衆「鼓響」による和太鼓や同町吹奏楽団の演奏が披露され、式典に花を添えた。同町動木の82歳男性は「高野山までやっと観光バスが通れるようになった。他県からたくさんの人がこの町にも来てくれたらうれしい」と笑顔で喜んだ。

あいさつする小川町長

あいさつする小川町長

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