完成度は100点満点 伏虎児童が制作映画上映

和歌山市鷺ノ森南ノ丁の市立伏虎義務教育学校5年2組の児童らが制作した映画『Collaboration(コラボレーション)~ようこそ平和な我が国へ~』の上映会が11日、同校で開かれ、午前と午後の部合わせて約200人が鑑賞。上映後は観客らの大きな拍手が会場に響き、児童らは「とってもうれしい」と笑顔で大成功を喜び合った。

「地域を舞台にした異世界映画」と銘打った同作は、争いが絶えない「和の国」の次期リーダー候補の主人公が突然、異世界の和歌山市にやって来るところから始まる。

人との関わりを避けてきた主人公が、5年2組の仲間や地域の人たちと関わっていくうちに、皆の思いやりや協力、伝統を受け継いでいく情熱などにふれ、心境に変化が訪れていく――というストーリー。

脚本は児童らが和歌山城、キーノ和歌山、北ぶらくり丁を訪れ、各所で「和歌山の活性化」という共通の目標に取り組む人たちに聞いた内容をもとに作られた。

作中には、同クラスの児童29人をはじめ、北ぶらくり丁商店街振興組合の桑島英樹理事長と平松博副理事長、㈱玉林園の林孝洋常務取締役、キーノ和歌山の「ロックスターファームズ」の西田清輝店長らも登場する。

市のシンボルである和歌山城の再建には多くの市民の思いが込められていることや、ぶらくり丁の名前は和歌山弁が由来であることなども紹介。「自分たちの住む和歌山市の魅力を、地域の人に知ってもらい、もっと好きになってもらいたい」という、児童らの思いが詰まった映画に仕上がった。

午前の部には、出演する林常務取締役も駆け付け、上映後は「感動して泣きそう」と感慨深げ。「みんなで一生懸命に力を合わせればいいものができるということを経験として覚えて、今後も頑張ってほしい」とエールを送った。

堀恵一朗さん(11)は「恥ずかしかったところもあったけど、やって良かった」とにっこり。大西萌結(みゆ)さん(11)も「100点満点」と笑顔を見せ、「いろんな人に協力してもらってこんな素晴らしい映画ができた。和歌山市ならではの魅力や、和歌山市にしかできないことっていっぱいあると思うので、地域の人にももっと知ってもらいたい」と願った。

地域に住む男性は「本格的な映画で、出来が良くてびっくりした。映画を活用して、どんどん和歌山市をPRしていってほしい」と目を細めた。

担任の山八亮祐教諭(36)は「みんなの表情がすごく良かった。『やればできるんや』っていう成功体験を学べたのでは」と期待。「僕にとっても一生の思い出になった。100点満点」とたたえた。

北ぶらくり丁でも撮影

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