地元で働く楽しさ伝える 未来スクール開催
さまざまな業種の大人たちが地元で働くことの楽しさを子どもたちに伝える「未来スクール」の出前授業が17日、和歌山市杭ノ瀬の東和中学校で開かれた。1年生約100人が参加し、県内で活躍する7社の「職業先生」から仕事の魅力ややりがいを学び、未来への夢を膨らませた。
県内の企業約70社で構成する実行委員会が主催。「好奇心に火をつける」をモットーに、子どもたちの学ぶ意欲や働く意欲、未来への希望を育み、社会を生き抜く力を身に付けてもらおうと、2014年に始まった。中学生を対象にした出張型未来スクールには、これまでに市内8校853人が参加。本年度は同校の他、貴志中学校(同市梅原)で開いた。
同日、運送業や飲食業、製造業、介護福祉業などの経営者らが「職業先生」として訪問。
県内を中心に112店舗を展開する紀陽銀行の授業では、同行の坂東伸哉さんが講師を務め、銀行の役割や仕事のやりがいなどを説明。「地元で人の役に立つ仕事がしたい」とこの仕事に就いたと話し、人生の先輩として生徒に向け、「これから経験することに無駄なことは一つもない」とエールを送った。
生徒らは、模擬紙幣を使って枚数を数える練習をしたり、旅費を例に外国為替の計算に挑戦したりと、銀行員の仕事を体験した。
出前事業に参加した立石宗右将(そうすけ)さんは「銀行がどんな仕事をしているのかよく分かった。身近な仕事に興味を持つきっかけになった」と笑顔。
同スクールの山本理恵実行委員長は「地域に必要な新しい教育を、和歌山の企業、学校、行政みんなで一緒につくっていければ」と話していた。
同委員会では今後、市内全中学校での未来スクール開催を目指していくという。
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