原田龍二さん迎えて 孫市まつり野外劇

戦国時代の鉄砲集団「雑賀衆」を率いた雑賀孫市にちなんだ「第19回孫市まつり」が26日、雑賀衆の本拠地だった和歌山市駅周辺や本願寺鷺森別院で開かれた。新型コロナの影響で、従来の規模での開催は3年ぶり。小雨が降る中、家族連れらが恒例となった武者行列や野外劇を楽しんだ。

雑賀孫市で和歌山を盛り上げようと、市民団体・孫市の会(森下幸生会長)が主催。2005年から始め、20年は中止、21年は無観客、22年は参加団体を県内に限って実施した。

武者行列は、勇ましい甲冑(かっちゅう)姿の雑賀衆らが和歌山城を出発。ほら貝の音が響く中、市駅を周り、鷺森別院までのコースを勝ちどきを上げながら練り歩いた。桜の見頃を迎えた城内を闊歩(かっぽ)する姿は壮観で、外国人観光客らが珍しそうにカメラを向けていた。

見どころの一つ、鷺森別院での野外劇は雑賀孫市役に俳優の原田龍二さんを迎え、十万の織田信長軍を三千の孫市軍が迎え撃つストーリーで展開。中野広之さんが脚本・演出を手掛け、すさみ町出身の七海薫子さんも出演。原田さんは迫力の立ち回りで勇ましい孫市役を演じ、観客を沸かせた。

その他、鉄砲隊による火縄銃の演武もあり、周辺にごう音が響いた。

祭りに来るのは2度目という泉佐野市の会社員、橋野寛さん(58)は「迫力のある野外劇は見応えがありました」と満足そう。孫の翔君(5)が、野外劇のクライマックスのシーンで孫市役の原田さんに頭をなでてもらうという一幕もあり、「びっくりしました。鉄砲の音も、どんな響きがするのか孫に聞かせたくて」と笑顔で話していた。

迫力の殺陣を披露する原田さん㊨

迫力の殺陣を披露する原田さん㊨

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