県都、紀の川など激戦 県議選告示

統一地方選前半戦の県議選(定数42)が3月31日、告示され、全14選挙区で計49人が立候補を届け出た(午後2時現在)。本紙エリアでは、和歌山市と紀の川市の2選挙区が選挙戦に突入し、海南市・海草郡と岩出市は、投開票の4月9日を待つことなく、無投票で議席が決まる見通しとなった。

全県では、党派別に自民党27人、公明党3人、立憲民主党1人、日本維新の会4人、共産党5人、国民民主党1人、参政党1人、無所属7人が立候補。現職は37人、新人が11人、元職が1人。

過半数の議席を持つ自民は公認27人に加えて無所属新人1人を推薦。公明は現有3議席、立憲と国民は各1議席の維持を図る。共産は現有4議席から1議席の上積みを目指し、維新は現有1議席からの躍進をうかがう。参政は初の議席獲得に挑む。

無投票となりそうなのは、海南市・海草郡(定数3)、岩出市(2)、橋本市(3)、有田市(1)、田辺市(3)、伊都郡(1)、有田郡(2)、日高郡(3)、東牟婁郡(2)の9選挙区。新たに立候補の届け出がなければ、半数近い20議席が決まる。

3月30日現在の県内の選挙人名簿登録者数は79万94人で、前回県議選の告示前日(2019年3月28日)より3万270人減少。本紙エリアの市町は、和歌山市30万4921人(前回比6502人減)、海南市4万1839人(同2503人減)、紀の川市5万1493人(同2056人減)、岩出市4万4984人(同753人増)、紀美野町7320人(同746人減)となっている。

届け出を済ませた各候補は、選挙事務所などで出陣式に臨んだ。和歌山市選挙区の新人候補は、支援者を前に「人口減少社会で最も大切なのは少子化対策と子育て支援。全身全霊で皆さんの真心に応えられるよう戦う」と決意を述べた。

各事務所では、為書きの他、必勝の願いを込めた支援者の寄せ書きや千羽鶴なども見られ、候補者は後援会や友人らの応援に後押しされ、選挙カーなどで街頭に繰り出した。

候補者のあいさつに拍手をする支援者ら(和歌山市選挙区)

候補者のあいさつに拍手をする支援者ら(和歌山市選挙区)

【和歌山市】

定数15を現職12人と新人6人が争う構図。党派別では、自民5人、公明3人、維新3人、共産2人、国民1人、参政1人、無所属3人となっている。

自民は現職6人のうち1人が引退し、5人の公認にとどまるため、残る1議席の行方が焦点。

公明は現有3議席、国民は1議席の維持を目指し、無所属の3人はいずれも当選4回以上のベテランで、それぞれ一定の地盤がある。

共産は2人、維新は3人が立候補し、現有1議席からの上積みを図る。初参戦の参政を含め、議席増を目指す各党の激しい戦いとなる。

 

【紀の川市】

定数3(欠員1)に自民の現職と新人、共産現職、無所属新人の計4人が立候補を届け出た。

かつては自民が議席を独占した選挙区で、前回までは2回続けて無投票。ベテランの元紀の川市議が無所属で出馬したことで、今回は注目選挙区の一つとなっている。

自民は2議席の確保、共産は前回初めて獲得した議席の死守を目指す。

 

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