夢に向かい新たな一歩 大学などで入学式

新年度がスタートし、出会いの春。和歌山市内の大学や専門職大学では5日、入学式が行われた。新入生たちは、豊かな教養や高度で専門的な技術を身に付けようと、それぞれの夢や目標、期待を胸に、新たな一歩を踏み出した。


和歌山大学

和歌山大学(和歌山市栄谷、本山貢学長)の入学式は同市手平の和歌山ビッグホエールで行われ、4学部生と大学院生ら計1194人が入学。

式では本山学長が「これからの社会が希求しているものは豊かな人間性とコミュニケーション力だと考えている。本音で語り、苦労や楽しさを共感できる仲間をつくり、周囲の仲間の声なき声にも耳を傾け、思いやりの心を培ってほしい」と呼び掛けた。

宣誓では各学部や大学院研究科の代表が「目標に向かい精いっぱい努力します」「仲間と共に活動し大学生活を過ごします」と決意。出席した保護者らは、大学生としてスタートラインに立った新入生を見守った。

観光学部に入学した日高町出身の楠晴華さん(18)は「さまざまなことに参加してチャレンジしたい。英語力を強化したい」と笑顔で話し、教育学部で学ぶ美浜町出身の田渕夏希さん(18)は「和歌山に特化した授業が多いので、和歌山のことを深く知りながら先生の勉強も学びたい」と話した。

 

宣誓する代表の学生ら(和歌山大学)

 


和歌山信愛大学

和歌山信愛大学(和歌山市住吉町、森田登志子学長)は同市の県民文化会館で実施。

開学して5年目となる同大学は教育学部子ども教育学科があり、男女共学で4年制。小学校教諭、幼稚園教諭、保育士の資格などが取得できる他、地域の教育福祉活動へのボランティア参加のカリキュラム、地域連携フィールドゼミを通し、地域と連携して学ぶなど、子どもと地域に貢献できる人材を育成している。

ことしは68人(男性19人、女性49人)が入学。式では全員で感謝の祈りと聖歌斉唱。新入生一人ひとりの名前が呼ばれると、学生たちは「はい」と大きな声で返事をして起立した。

森田学長は「皆さんを成長させるために温かい中にも厳しく、指導していきたいと思っています。今までより専門的なことをするので難しいでしょう。しかし、次に自分が働いていくための糧となると思えば耐えられると思う。きょう入学した68人が一緒になって挑戦してみましょう」と式辞を述べた。

入学生を代表して上道帆夏(ほのか)さんが「私たちは信愛大学の学生として、建学の精神を学び、学則を守り、社会に貢献できる立派な人になるよう、明るく真摯(しんし)な態度で学生の本分を尽くすことを誓います」と宣誓した。

 

代表して宣誓する上道さん(和歌山信愛大学)

 


リハビリ専門職大

和歌山リハビリテーション専門職大学(和歌山市湊本町、寺下俊雄学長)は同市七番丁の和歌山城ホールで行い、3期生46人が医療人を目指して学生生活のスタートを切った。

同大は2021年4月、理学療法士、作業療法士を養成する県内初の医療系専門職大学として開学。全ての人が「いつまでも うつくしく輝いて 生きる」ことを持続的に可能にする社会の創生を目指すプロフェッショナル人材の育成により、和歌山を未来につなぐことを建学の理念としている。

寺下学長は式辞で、医療は命を扱う厳粛な分野であり、誇りを持てる仕事だと強調。その自覚を持つよう新入生に促し、「勉強はリハビリと同じで、毎日しなければ(成果が)消えていく。学ぶ習慣を身に付け、一年、一年を大事にしてほしい」と呼び掛けた。

来賓の祝辞、在校生代表の歓迎の言葉などに続き、新入生代表の上平聖さんは「今までと違う環境の中で、私たちは幅広い知識を身に付け、理学療法士、作業療法士を目指すことはもちろん、一人の成熟した人間となれるよう、日々努力していく」と宣誓した。

 

新入生を代表して宣誓する上平さん㊨(リハビリ専門職大)

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