比訪問団が知事と歓談 和歌山中RCが招待

和歌山中ロータリークラブ(RC、宮本嘉久会長)は、コロナ禍で中断していたフィリピンとの国際交流を再開。3年ぶりに訪問団12人を県に招待し、24日には同クラブの宮本裕史国際奉仕委員長らと共に県庁の岸本周平知事を訪ねた。

同クラブは1991年、国際理解と平和の推進を目指し、姉妹クラブがあるフィリピン・マニラ市の南に位置するサンペドロ市で奉仕事業を開始。貧困地域に10カ所のデイケアセンター保育園を建設し、1カ所平均70人の3~5歳児を受け入れて英語の初等教育や給食サービスを提供している。

第1期卒園生が大学進学年齢に達した2005年には、学費と生活費を全額支援する「和歌山中ロータリークラブ大学スカラーシップ」事業を創設。毎年、貧困家庭出身の優秀な学生を1~2人選抜し、これまでに21人の学生がマニラ市またはサンペドロ市の4年制大学に進学した。

世界を舞台に活躍する人材育成を目指し、奨学生全員に県訪問の機会も提供しており、今回も奨学生の1人、カサス・ルイサさんを招待。この日、岸本知事と対面したカサスさんは「ロータリーの支援のおかげで大学の会計学科を卒業し、公認会計士を目指している。国際舞台で活躍し、自分のためだけでなく、周りの人の役に立てる人生を送りたい」と笑顔で伝えた。

姉妹クラブのサンペドロPCのガルシア・ベンジャミン元会長は「今後も民間レベルで和歌山とフィリピンの交流に貢献したい」とあいさつ。

訪問団を代表して、国際ロータリー第3820地区のデローロ・ウイリアム次期ガバナーからフィリピンの民族衣装で正装用のシャツが贈られると、岸本知事は紀州漆器の盆や紀州雛(びな)、きいちゃんのぬいぐるみなどを手渡した。

岸本知事㊨と笑顔で話すカサスさん(左から3人目)

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