思い出詰まった一冊 たま駅長の写真集発売

和歌山電鐵㈱(和歌山市伊太祈曽)の初代ネコ駅長で、2015年6月に天国へ旅立つまで貴志駅の駅長として活躍した、たま名誉永久駅長の24回目の誕生日である4月29日、同社は初めて手掛けた写真集『たま駅長 貴志川線~Sweet Memories~にゃん!』を発売。この日は毎年恒例の誕生日催事も同駅で開かれ、小嶋光信社長が完成した写真集を初披露した。

写真集には、同社広報担当の山木慶子さん(66)が長年撮りためたものの中から厳選したベストショットを掲載。また、同社が昨年6~9月に猫駅長たちのベストショットを公募して集まった約500点の中から、大阪府大東市の北川豪総(ひでふさ)さんの「たま」、岩出市の湯浅美代さんの「ニタマ」、愛知県稲沢市の杉山いず美さんの「よんたま」の写真が選ばれ、掲載されている。

イベントには国内外から約50人のファンらが集まり、同駅長の「ニタマ」と伊太祈曽駅長の「よんたま」が登場すると、「かわいい」と歓声が上がった。

小嶋社長は「いろんな仕事をしてきたがベストパートナーがたまだった。たまは私のしたいことを先回りしてやってくれた。貴志川線再生の波に乗ることができ、地方鉄道の楽しさや魅力を伝えてくれた。たまのおかげ」と感謝。

写真集のページをめくりながら、県第1号の勲功爵(ナイト)の称号を与えられた際のたまや、ホームの桜の木に登るたまの姿を懐かしいエピソードとともに紹介した。

中には、たまが息を引き取る前日に小嶋社長と写った最期のツーショットも掲載。立ち上がる元気もなかったたまは、見舞いに訪れた小嶋社長の声を聞くとすぐに立ち上がり、初めて抱っこをねだったという。小嶋社長は「見るたびに泣ける写真」といい、「思い出がいっぱい詰まった写真集ですので、皆さまのそばに置いていただければ」と話した。

〝ベストパートナー〟のたまの誕生日を祝い、小嶋社長は集まったファンらと共にバースデーソングを歌い、手作りのケーキに飾られたろうそくの火を吹き消し、たま神社に写真集を奉納。

発売初日のこの日、購入者を対象にしたサイン会も行われ、小嶋社長の直筆サインとたま駅長肉球実印が押された。同駅のたまカフェでは14日まで、写真展が開かれており、店内に山木さんが撮ったベストショット18枚と公募で選ばれた3人の写真が展示されている。

A5判(オールカラー)、76㌻。1300円。市内の書店8店舗(宮脇書店和歌山店・ロイネット和歌山店、WAY書店TSUTAYAオークワ本社店・高松店・TSUTAYAWAYガーデンパーク和歌山店、蔦屋書店和歌山市民図書館店、未来屋書店和歌山、くまざわ書店和歌山MIO店)の他、伊太祈曽駅窓口、貴志駅たまカフェ、貴志駅たまショップの他、オンラインショップ「たま駅長グッズショップ」でも購入できる。

写真集をPRする小嶋社長㊨とニタマ、よんたま駅長ら

写真集をPRする小嶋社長㊨とニタマ、よんたま駅長ら

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