彩り考え弁当100食分 海南下津高で実習

和歌山県内公立高校で唯一の女子校で、卒業と同時に調理師免許が取得できる、海南市立海南下津高校(下津町、柳和希校長)の生徒は5月31日、授業の一環で約100食分の弁当を作る「集団給食」を実施。市役所など学校外部へ4年ぶりに販売した。

同校は、海南市高等学校と下津女子高等学校が合併し、2007年に開校。専門学科の食物科と家政科を有する特色ある同校。現在、食物科16人と家政科2人の計18人が通う。開校以来、定員割れが続き、24年3月31日に閉校を予定している。

弁当作りは、大量調理での衛生管理やチームワーク、段取りなどを学ぶ総合調理実習の授業の一つだが、コロナ禍で外部への販売は中止されていた。

この日の献立は主菜の「白身魚フライ」に「きのこグラタン」「もやしときゅうりの春雨中華サラダ」「卵焼き」「さつまいもの甘煮」の副菜4品。食物科16人が献立や調理、配膳まで分担し、実施された。

献立作成を担当した南葵さん(17)は「彩りを考えて決めた」と言い、「メインがフライなのでカロリーを計算して副菜はさっぱりと重たくならないメニューにした」と話した。

身だしなみや調理環境など衛生面にも気を配り、生徒は2~4人のグループに分かれ、各メニューを手際よく調理していった。

フライは芯温75度に、サツマイモは形が崩れないようになど、注意しながら完成させた。南さんは「大量調理は手間がかかり、調理の場所の使い方や効率を考えるのが大変」としながらも達成感があるといい、「苦労したので喜んでもらえるとうれしい。反省点も生かし、次も頑張ろうという気持ちになる」と笑顔だった。

10月に開かれる海南市下津総合文化祭でも一般販売される予定。

 

盛り付けにも気を配る

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧