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和歌山さんぽみちプロジェクト

自家製「梅ジャム」の作り方

前号では、南高梅の需要拡大に向けた「本格梅酒」の基準作りの事例と自家製梅酒の作り方を取り上げた。梅を使った加工品は他にもたくさん。今週は「梅ジャム」の作り方を紹介したい。
使用する梅は全体が黄色がかり完熟したものがおすすめ。まず、梅酒を作る時と同様に竹串などでヘタを取り除く。続いて梅をよく水洗いし、下ゆでする鍋に移し、梅全体がかぶる程度の水を入れる。梅に傷んだ部分がある場合は包丁などで切り取っておくとよい。
鍋をコンロに移し中火にかけ、沸騰すると弱火にして15分。途中でアクが出るため、すくって捨てるようにする。
次に下ゆでした梅をボウルにすくい取り、梅を一つずつ手に取り握る。すると柔らかくなった果肉の中から種だけが手に残るので、果肉だけを集めていく。果肉の総重量を量り、その重さの6割から7割程度の砂糖を加える。砂糖はすっきりした味わいが特徴のグラニュー糖がおすすめ。
果肉に砂糖を加え、鍋を中火にかけ、果肉と砂糖を混ぜ合わせる。沸騰すると弱火にしてアクを取る。時折、鍋底を混ぜながら30分程度炊く。最後に熱いうちに殺菌した瓶に詰め完成。程よく果肉が残り、甘過ぎず苦過ぎない、梅の風味を感じる仕上がりで、パンやヨーグルトなどにかけて食べるとおいしくいただける。
梅を冷凍させることで果肉の繊維を壊し、下ゆでの工程を省いて、さらに容易に梅ジャムを作る方法もある。果肉を残さずトロトロとした食感が好みの方は、冷凍させた梅を使うやり方をおすすめしたい。
完熟梅を使った楽しみ方。殺菌した瓶に詰め、脱気しておけば半年程度は保存可能な梅ジャム。ぜひ試してみてほしい。
(次田尚弘/和歌山市)