一瞬を捉えた力作並ぶ 二科会写真部支部展

二科会写真部和歌山支部(中筋孝支部長)の第8回展が15日、和歌山市宇須のギャラリー花畑で始まった。20日まで。

「二科会写真部」は、ことしで第71回を迎えた日本最大規模の写真公募展を開く歴史ある団体。支部展は2年に1度、開いている。

同支部には40代から80代までの会員や会友、支部員25人が所属。今展では二科展の入選入賞作を含めスナップや祭り、風景など20人の作品29点が並ぶ。

大浦美保さん(73)の「雪日神事」は秋田を訪れた際、神社で偶然見かけた雪の中で神事を行う様子を撮影。シャッタースピードを遅くし、神主が持つ大麻(おおあさ)がまるで動いているように見える奇跡の瞬間を捉えた。

竹田理絵さん(43)は写真を合成し、魚の上に家が建ち、空にクラゲが泳いでいる幻想的な作品を制作。

前和幸さん(75)は、しなびたジャガイモから芽が伸びている力強さを「生きる」と題して表現した。

中筋支部長(74)は「熊野の夜明け」と題し、早朝の漁港でサンマを干している様子を撮影。灰色の魚の目にピントを合わせ、真っ赤な朝焼けとギャップが出るよう工夫したといい「展示している1枚は、何度も撮影地を訪れ、何千枚も撮影した中の自信作。多くの人に見て楽しんでほしい」と話している。

午前10時から午後5時(最終日は3時)まで。問い合わせは同ギャラリー(℡073・435・3615)。

20人の自信作が並ぶ

20人の自信作が並ぶ

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