水中ドローンを活用 警察と消防が合同訓練

地震や津波などの大規模な災害に備え、海南署や機動隊、海南消防本部などは26日、同市下津町の戸坂漁港防波堤の砂浜で合同災害警備訓練を実施した。昨年、県内に導入された水中ドローンを使用した県内初訓練で、警察、行政関係機関ら44人が参加。大規模災害発生時の初動態勢を確認し、団結を深めた。

訓練は、県沖を震源とする大地震が発生し、家屋が倒壊、津波により海中に人が流されたとの想定で実施。倒壊家屋や海中から要救助者の救出を行った。

指揮所を立ち上げ、防災無線や衛星電話などの通信訓練を行った後、ヘリコプターから撮影した道路や家屋の倒壊状況を映像で確認。

海中訓練では、前方に上下左右180度まで撮影可能で水深150メートルまで潜ることができる水中ドローンを使用し、津波で流された人を探した。

陸から約50㍍、深さ2・3㍍の所で要救助者を発見すると、潜水部隊が水中ドローンの有線を頼りに要救助者にたどり着き、引き上げた。陸では、警察と消防が木材や鉄管をカットしながら進み、倒壊家屋の中にいる要救助者を捜索し救助した。

海南署の中岡隆署長は、6月2日の豪雨災害では110番通報が重なり、管内の被災状況の把握に時間がかかったといい、「日頃から訓練はしているが有事には普段以上に連携し、情報共有が必要だと痛感した。想定を超えるさまざまな事態を想定して訓練を積み重ねていってもらいたい」と話した。

 

海中からの救助者を搬送

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