WAKAYAMA NEWS HARBOR
和歌山さんぽみちプロジェクト

「自家製梅干し」の作り方

前号では、梅干しの歴史と魅力を取り上げた。梅雨が明け、県内では梅干し作りに欠かせない、天日干しの作業が始まっている。今週は家庭でできる梅干しの作り方を紹介したい。
梅干し作りには黄色くなった完熟梅を使うのがおすすめ。傷んだ部分はカビが生えやすいので取り除いたうえで奇麗に洗い、竹串などを使いヘタを取る。続いて梅をボウルに移し、35度の焼酎をまぶす。そして、清潔な容器に塩と梅を交互に漬けていく。塩の量は梅の総重量の18%程度にする。中ぶたをして梅の総重量と同じ重さの石を乗せ、外ぶたをして保管する。
1週間後、白梅酢が上がってくるので、梅がかぶる程度の量を残し外に取り出す。ここから赤紫蘇を加える作業。赤紫蘇の葉を水で2~3回洗い、ボウルに入れて塩もみをする。紫蘇は強く絞り、汁は捨てる。続いて、紫蘇をボウルに入れ、取り出した白梅酢を紫蘇がひたる程度に加え、もみほぐす。紫蘇が赤くなると、梅の上に紫蘇を乗せ、白梅酢も全て入れる。再び中ぶたをして石を乗せる。2週間程度で水分が中ぶたよりも上にくると軽めの重石にして梅雨明けを待つ。
梅雨明けを迎え、向こう3日間晴れとなる日を選び、天日干しに入る。これを土用干しという。ザルに梅を並べ日に当て、一日に数回、梅を裏返すと良い。日が落ちると室内に取り込む。
翌日、翌々日も1日目と同様に天日干しを行い、梅の表面のシワがつかめるほどになれば完了。すぐに食べることもできるが、半年程度寝かせることで味がなじむ。
筆者は100円ショップで購入できる小さな容器で梅干しを作った。必ずしも立派な容器でたくさん作る必要はなく、塩分比率と重しの重量さえ守れば少量でも作れる。自家製の梅干し作り。ぜひ、チャレンジしてほしい。
(次田尚弘/和歌山市)