4年ぶり、真夏に復活 5日に「ぶんだら節」

紀州おどり「ぶんだら節」が5日、4年ぶりに和歌山市の真夏の夜に帰ってくる。和歌山城周辺のけやき大通りや西の丸広場で市民が踊り、練り歩く風物詩は今回が55回目。55連、約4650人が参加を予定している。「ニューバージョンぶんだら21」に飛び入り連を設け、竹燈夜とのコラボで竹あかりを城周辺に設置するなど、初めての取り組みも盛りだくさんで、城下の夏をにぎやかに盛り上げる。

ぶんだら節は、紀州が生んだ江戸中期の豪商・紀伊国屋文左衛門の意気と壮挙をイメージし、その名にちなんで名付けられた。踊りは1969年(昭和44)、市制施行80周年を記念し、郷土芸能の育成や市民相互の連帯などを願って作られた。

コロナ禍で2020年、22年と2回の中止があり、21年は「紀の国わかやま文化祭」に合わせて11月に開催したため、本来の真夏の実施は4年ぶり。感染予防対策で取りやめていた西の丸広場での輪踊りも、同じく4年ぶりに復活する。

市は今回のテーマに「連~縁(つながり)の再生~」を掲げ、これまで踊ってきた人はもちろん、初めての人も、学生や観光客も誰でも参加してもらい、一期一会の出会いの中で新たなつながりをつくってもらおうと呼びかけている。

当日は、午後4時半に西の丸広場で縁日横丁が始まり、4時50分から公園前で開会セレモニーを実施。5時20分に第1部となる「ニューバージョンぶんだら21」にのせて踊りがスタートする。

初めて第1部に設ける飛び入り連は、えとにちなんで「うさぎ年連」とし、同42分ごろ出発の予定。年男・年女の人も、それ以外の人も誰でも申し込み不要で参加でき、ウサギ耳などのウサギアイテムを身に着けての参加を勧めている。

第2部「正調ぶんだら節」は6時半にスタートし、伝統の節回しに合わせ、43連がゆったりと踊りながら練り歩く。正調の飛び入り連には、市が実施している日本語教室を受講する在住外国人の有志も参加し、国際交流、日本文化理解の機会にもなる。輪踊りは7時からを予定し、開始前には子ども対象のお菓子まきも行う。

和歌山城の一の橋から二の丸庭園までの一帯は竹燈籠の明かりで幻想的に照らし出され、祭りの雰囲気を盛り上げる。

和歌山城ホール前はキッズエリアとし、子ども向けのゲームの屋台、チョークで地面に絵を描いて楽しめるコーナーなどを設置する。

小雨決行、荒天中止。会場周辺は午後4時~10時に交通規制が行われる。

 

和歌山市の夏に「ぶんだら節」が帰ってくる

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