県内は下落続くも率は縮小 23年地価調査

和歌山県は19日、県内の基準地213地点の地価(7月1日時点)を発表した。住宅地の1平方㍍当たりの平均価格は33年連続下落の3万5400円(前年比平均変動率0・8%減)、商業地は32年連続下落の8万2400円(同0・5%減)で、下落傾向は続いているが、いずれも下落率は縮小し、価格上昇地点が増えた。和歌山市の商業地は0・3%増で、4年ぶりに上昇した。

県内の住宅地は、下落率が昨年の1・1%から縮小した。価格上昇地点は、昨年の10地点から21地点(和歌山市12、田辺市2、岩出市3、印南町1、上富田町1、串本町2)に増加。和歌山市で上昇したのは、利便性に優れた地点や居住環境の良好な地点で、津波被害が懸念される紀中・紀南では、高台の地点が上昇した。横ばいは11地点(同市3、橋本市2、有田市1、田辺市3、日高町1、みなべ町1)あった。

商業地の下落率は、昨年の0・9%から縮小。価格上昇地点は、昨年の6地点から10地点(和歌山市9、田辺市1)に増加し、JR和歌山駅や南海和歌山市駅周辺、同市中心部の商業地域で需要が安定している地点が中心だった。横ばいは8地点(同市4、海南市1、田辺市2、白浜町1)あった。

最高価格は、住宅地は「和歌山市吹上4丁目6番10」が11年連続トップの19万6000円(前年比0・5%増)。商業地は「同市友田町5丁目50番外」が25年連続トップの44万5000円(同0・5%増)だった。

上昇率が最も大きかったのは、住宅地が「和歌山市関戸1丁目83番10」(11万5000円)の1・8%、商業地が「同市太田2丁目13番8」(19万4000円)の1・0%。下落率が最も大きかったのは、住宅地が「有田市港町字葭原793番46」(2万4300円)の3・6%、商業地が「同市箕島字川田20番5」(3万9700円)の3・2%となった。

本紙エリア5市町の平均価格は次の通り(住=住宅地、商=商業地、かっこ内は前年比変動率)。

和歌山市=住7万3300円(0・1%減)、商13万8000円(0・3%増)▽海南市=住4万2400円(0・9%減)、商6万円(0・2%減)▽紀の川市=住2万400円(0・8%減)、商3万2600円(0・9%減)▽岩出市=住3万9800円(0・2%減)、商6万9300円(0・6%減)▽紀美野町=住1万7400円(1・0%減)

商業地の価格上昇率1位となった「和歌山市太田2丁目13番8」付近

商業地の価格上昇率1位となった「和歌山市太田2丁目13番8」付近

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