万葉薪能の舞台へ 市民の能ワーク稽古大詰め

10月8日に和歌山市和歌浦南の片男波公園野外ステージで行われる「第24回和歌の浦万葉薪能」の開催まで2週間となり、1部で披露する、市民向け能ワークショップの稽古が大詰めを迎えている。

23日には同市の和歌山城ホールで4回目の講座があり、参加した子どもたちは扇子を手に、きりりと引き締まった表情で稽古に励んだ。

伝統文化を体験してもらい、能文化の裾野を広げようと、NPO法人和歌の浦万葉薪能の会(松本敬子代表)が主催し、ことしで16年目。全6回の講座で、同市の観世流能楽師・小林慶三さん(91)と京都の橋本忠樹さん(49)が指導している。

ことしは4歳から73歳までの10人が参加。「羽衣」「舟弁慶」「屋島」など、それぞれの年齢や習熟度に合わせた演目で、舞や謡(うたい)に挑戦する。

継続して参加する子も多く、謡に合わせ、舞の所作も堂々としたもの。小林さんと橋本さんが各演目の情景を説明するなどしながら、目線や足の運び方などを丁寧に指導した。

4歳の頃から参加している和大付属中学校1年生の津守航太朗さん(13)は、大きな動きを含む仕舞「嵐山」に挑戦。「テンポに合わせて堂々と舞えるよう、当日までにしっかり練習したい」と話していた。

10月1日に小林さん宅の能舞台で最終の稽古をし、前日のリハーサルを経て、本番に挑む。

小林さん(左後方)、橋本さん㊨に教わりながら扇子を手に舞う参加者

小林さん(左後方)、橋本さん㊨に教わりながら扇子を手に舞う参加者

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧