世代超え地域で交流 山口地区文化祭にぎわう

和歌山市里の山口小学校で5日、「第35回山口地区文化祭」が開かれ、地域住民が交流を深めた。主催は地域の団体でつくる文化祭実行委員会。同地域で収穫された新米の販売をはじめとする模擬店、菊花展、消防車両やかかしの展示、舞台発表などが行われ、朝から800人を超える来場者でにぎわった。

地域が一丸となって作る秋の恒例行事だが、コロナ禍で2年中止、昨年は規模を縮小しての開催で、例年通りに開かれるのは4年ぶり。舞台では、山口こども園の太鼓演奏と遊戯や、琴伝流大正琴ひまわりサークルによる大正琴の演奏などが披露された。

来場者の注目を浴びたのは、歌が大好きでカラオケ同好会に所属している100歳の土田マス子さんによるステージ。光り輝くドレスに身を包み、天童よしみの「幸せはすぐそこに」を堂々と熱唱した。友人らから花束が贈られ、「ドキドキしたけど歌えてうれしい」とにっこり。

他にもオールディーズによる懐かしのメロディーの演奏、Fun×Famのミニライブも行われた。

毎年文化祭に向けて菊を育てている菊づくり同公会の菊花展では、メンバー5人が育てた約40鉢を展示。吉田哲代表(78)は「ことしは暑さで成長が悪く苦労した」と話していた。

地域ボランティア「自由に遊ぼうおえかき広場」が制作したお化け屋敷に子どもたちは行列を作り、大きな悲鳴が会場に響き渡っていた。

同校の卒業生で高校2年生の女性は「久しぶりに来て、懐かしい。校舎がきれいになり、来場者が増えていることに驚いた」と笑顔。

山口地区公民館長で、実行委員長の山口博之さん(71)は「この地域では登下校時に顔を合わせるとあいさつし合い、みんなが子どもの顔を知っている。文化祭は地域挙げて行う唯一の行事。祭りを通じて交流し絆を深めてほしい」と話していた。

また前日の4日は、前夜祭として秋の花火大会が行われ、夜空を花火が彩った。

悲鳴が響き渡ったお化け屋敷

悲鳴が響き渡ったお化け屋敷

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