雑味なく風味抜群 梅酒ヌーボー蔵出し
和歌山県海南市藤白の酒造会社中野BC㈱(中野幸治代表取締役社長)で10日、梅酒の新酒「梅酒ヌーボー」の蔵出しが始まった。
梅酒ヌーボーはことしで13年目を迎え、6月6日に漬け込んだ紀州南高梅をタンク内で熟成させる前に取り出して瓶詰めした、この時期でしか味わえない梅酒。
フランス産ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」のように、梅の果実本来の新鮮な味わいが強く、フレッシュな風味が楽しめる。
この日、梅酒の原酒を別タンクに移した後、約23万粒が入った高さ4・2㍍、直径2・6㍍のタンクから梅酒杜氏(とうじ)の藤原弘彰さん(47)を含む9人の職人が、梅の実をかき出す作業を行い、蔵内は梅の甘酸っぱい香りに包まれた。
その後、出来を見るため、職人は原酒が入ったタンク下部の蛇口からフラスコに注ぎ、味や香り、色合いなどを確かめた。
藤原さんは「ことしの梅酒はすっきり感があり、梅の風味が抜群。雑味のない梅の味が感じられます。先代から培った抽出技術で良い梅酒に仕上げた自信作です。まずは、常温ストレートで味わってもらえたら」と話した。
700㍉㍑瓶1515円、1・8㍑瓶2332円。24日に販売解禁となり、全国の小売店や飲食店に出荷する。
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