町や人、アートで照らす JTなどが白浜で

日本たばこ産業㈱(JT)和歌山支社は21日、白浜町のアドベンチャーワールド、企業のSDGs活動のコンサルティングなどを行うHI合同会社(東京)と協働し、同施設や白浜駅をアート作品で彩る「LightUpGalleryプロジェクト」を始動した。同施設出口エリアや白浜駅の喫煙所の壁に、和歌山市のアーティスト・澁田大輔さん(28)が動物をモチーフに描いた9作品を装飾。鮮やかで生き生きとした空間が誕生した。

展示は「SmilewithDIVERSITY」がテーマで、同町を訪れた人や同町に住む人をアートで笑顔にし、多様性などついて考えてもらおうと、同町協力のもとで実施。アドベンチャーワールドの出口には、ペンギンやカバなどの動物を描いた「休憩時間」「風とともに」「優しいクジラ」「昼寝」「動物達が主役の世界」など9作品が飾られ、白浜駅にはペンギンを描いた「無二の存在」が展示された。

JTは「まちも、ひとも、アートで照らす」をコンセプトに、喫煙所などでのアート展示を全国で進めている。設置は、宮崎県延岡市、神奈川県川崎市に続いて全国で3カ所目。ことし10月から工事が始まり、12月20日に完成した。

澁田さんは主に動物の作品をカリスマカラーという油性の色鉛筆で描いている。和歌山大学付属特別支援学校で15歳の時に描き始め、13年になる。

アドベンチャーワールドの出口エリアでお披露目式が行われ、澁田さん、JT和歌山支社の米倉健支社長(45)、アドベンチャーワールドの今津孝二園長、白浜町の井澗誠町長らが出席。展示の開始がテープカットなどで盛大に祝われた。

澁田さんは、展示の開始について「うれしかったです」とあいさつし、米倉支社長は「想像をはるかに超える作品。たばこを吸う人と吸わない人が共存できるすてきな空間になった」とし、「作品から、それぞれの感性、時々の気分で自由に思いを感じてほしい」と話した。

今津園長は「アドベンチャーワールドの新たな顔、一面を皆さまにお見せすることができて大変うれしく感慨深い。訪れる多くの皆さまに、少しでも心がほっとするひとときをお届けできるように目指していく」と呼びかけた。

「うれしかったです」と澁田さん

「うれしかったです」と澁田さん

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