昇竜で新時代切り開く 杉尾神社に水墨画絵馬
和歌山市の日本画家・北野有里子(37)さんと書家の山西未那子さん(53)が制作した来年の干支(えと)の辰(たつ)にちなんだ絵馬が、おなかの神様で知られる海南市阪井の杉尾神社(西尾酒子宮司)に28日、奉納された。
2人が制作した絵馬が奉納されるのは3度目。縦90㌢、横150㌢の大きさに、水墨画で宝玉を持つ力強い竜が描かれ、金色で「慶」の書がしたためられている。
北野さんは「昇り竜のように風を巻き起こし、新しい時代を切り開いていく願いを込めた」と話し、力強い筆致を意識して輪郭を描き、顔彩で色を塗り濃淡をつけた。
山西さんは「ことしは、さまざまな慶びがあった一年だった」といい、「慶」の文字を選んだ。また、作家としての新たな気持ちを呼び起こされ、目標ができた年だったと振り返り「喜びがあり次につながる。アートとしての書を目指し、世界に発信していきたい。喜びあふれる年になれば」と話した。
北野さんは「私自身、2024年に子どもが生まれるので喜びに満ちた一年にしたい。絵馬を見てくださる人も23年より24年が良い一年になれば」と笑顔。西尾宮司は「毎年楽しみにしている。皆さまの安泰や幸せをかなえてくれる竜だと思う」と喜んだ。
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