韓国の生徒と親睦深める 貴志川、粉河高生

姉妹都市関係にある、紀の川市と韓国の西帰浦(ソギポ)市の高校生の交流を深めようと、貴志川高校と粉河高校の生徒は10日、両校で、第二外国語で日本語を学ぶ西帰浦女子高校の2年生22人と交流した。高校生は互いの言語を交えて学校紹介をするなど親睦を深めた。

紀の川市と西帰浦市の高校による交流は初。1965年に那賀郡(現・紀の川市、岩出市)が済州道(現・西帰浦市、済州市)にミカンの苗木35万本を贈り、その後も寄贈や栽培の技術指導を続けたことなどから、2007年2月9日、紀の川市と西帰浦市は姉妹都市提携を結んだ。

貴志川高生は2年A組の25人と生徒会の7人が参加した。両国の国旗を手に、バスで到着した西帰浦女子高生を歓迎。ハングル文字で作ったスライドなどを用いて貴志川高校を紹介した。球技大会や修学旅行、清掃活動の様子などを写真とともに伝え、「クラスの男女で協力し合って、楽しく過ごしている」などと話した。紀州梅に関するクイズなども出題した。

西帰浦女子高生は全て日本語で、同校のある済州(チェジュ)島や同校について紹介。同島はミカンが特産で、火山島であることなどを話し、「日本の学校生活と祭り文化、衣食住文化など、多様な日本の文化などを主体に授業を進めている」と伝えた。ダンス部の動画なども上映。「私たちは、この発表がお互いをもっとよく理解できる機会だと思う」と締めくくった。

同高生は4グループに分かれ、国語、理科、美術、書道の授業も体験。書道では、毛筆で「日本」「平和」などと書いた。両校の生徒は昼食を共にし、記念撮影やインスタグラムのアカウントを共有するなど、個人間の交流も深めた。

韓国語で「皆さんようこそ貴志川高校へ」とあいさつした、同校生徒会長の西星凪(にしせな)さん(17)は、「(西帰浦女子高生は)めっちゃフレンドリーで仲良くしてくれていい人たち。西帰浦市は名物がミカンと知って親近感が湧いた。また機会があれば交流したい」と笑顔だった。

3回目の来日という金翰嬪(キム・ハンビン)さん(17)は、「(貴志川高生は)かわいい、純粋、礼儀が正しい。今回でもっと日本が好きになった」と話した。

粉河高生は交流を希望した1~3年生の約45人が参加。同校では、学校紹介や授業体験の他、クラブ活動も見学した。

 

韓国語を話す貴志川高生(手前)に笑顔の西帰浦女子高の皆さん(左列)

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