若竹学級の待機児童ゼロに 和歌山市
和歌山市は28日、小学校放課後の学童保育「若竹学級」の待機児童数が、新年度当初の4月1日時点でゼロになると発表した。従来の専用教室での実施に加え、図書室などの特別教室を「タイムシェア(一時利用)」することで、受け入れを拡充した。
市によると、若竹学級は市内50校で実施し、保護者の共働きの増加などによって利用申請は増加。住宅開発が進んでいる地域の学校での増加など、ニーズの偏りも見られ、待機児童数は2022年度当初(4月1日)で133人、23年度当初で191人となっていた。
若竹学級はこれまで、畳敷きなどにし、学校の授業では使用しない専用教室で行ってきたが、利用申請の増加に対応するため、放課後には使用されず、空調も整備された特別教室をタイムシェアすることを決めた。
24年度当初の利用申請3836件は全て受け入れ、タイムシェアは9校で実施。増員が必要となる指導員の費用として、市は当初予算に1007万円を計上している。
尾花正啓市長は28日の定例記者会見で「待機児童の解消にはさらに努めていくが、この方法なら、今後もゼロでいけるのではないか」と述べた。
一方で、市内の保育所やこども園では、保育士不足による受け入れ児童数の減少や地域による保育ニーズの偏りなどにより、0~2歳児で待機児童が発生している。市は、保育士の処遇改善や保育体制の強化、入所申請受け付け時の細やかな入所案内などに取り組むとしている。
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