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2010年12月31日
新春!和歌山パワースポット巡り WDSR版


 今ちょっと話題のパワースポット。しかしなんなんだそのパワースポットのパワーって。和歌山ディープスポット調査部(WDSR)では独自の観点から和歌山市のパワースポットをピックアップ、そのパワーとは一体ナニなのかを考察します。お正月にちょっと巡ってみるのもありですね。

紀三井寺 ゴールデン・パワー
小野小町の墓 ビューティー・パワー
雑賀孫一の墓 反骨パワー
日前宮 県内最強ゴッデス・パワー
竈山神社 おたけびパワー
伊太祁曽神社 木々の精パワー
友が島 日本の真ん中パワー


■紀三井寺 ゴールデン・パワー

紀三井寺

 和歌山市内のパワースポットとしてはもはやメジャークラスの紀三井寺。しかしメジャーすぎて今更パワースポットと言われましても、という感もあったりします。しかしまあ石段を登ってみてください、どこからか神々しい、いや、仏々しい雰囲気が。

紀三井寺大千手十一面観世音菩薩像

 出ました黄金の巨大千手観音像。2008年に落慶したこの「大千手十一面観世音菩薩像」の高さは約12メートルで、寄木造立像としては世界最大のもの。その前に立つと、ありがたさを通り越して感じるすさまじいパワーに思わず手を合わせてしまいます。まさに『ゴールデン・パワー』。まだ見たことない人は見ておいて損はない。



■小野小町の墓 ビューティー・パワー

小野小町の墓

 これは以前に本調査部でも紹介しています。前の取材から時間も経っているのでもう一度行ってみた。

小野小町の墓

 非常にきれいに整備されています。「小町堂」指標の向こうに見えるのが小野小町のお墓であります。

 手前の丸いのが「小野小町の墓」。新年は美しくなるぞ、と自分磨きに精を出すあなたは、いにしえの平安美人の『ビューティー・パワー』をぜひ授かってください。



■雑賀孫一の墓 反骨パワー

 ここは和歌山市平井の蓮乗寺。浄土真宗本願寺派の門徒集団、雑賀衆を率いた雑賀孫一のものと伝えられるお墓があります。日本書紀の時代から中央集権に対し反抗する和歌山という風土(徳川紀州藩が置かれたのもそれを抑えるためです)を象徴する男。

 ご住職が昨年亡くなられて以来、表門が開けられていることは少なく、ひっそりとした佇まいです。細かい住所は同寺の希望でここでは明らかにしません。

 五輪塔を象ったお墓が境内に。確かに「孫市」の文字が見えます。同寺の裏山辺り(政所ノ坪地区)に孫一の居宅があったそうですが、今や人が訪れる事は少ないようです。

 孫一がいつも懐に忍ばせていた巻物「握り仏」も同寺に安置されています。たまたま拝観できましたが、巻いていた跡が生々しいものでありました。孫一からは、現代人の多くが忘れかけている「信念の反骨パワー」を頂きましょう。



■日前宮 県内最強ゴッデス・パワー

 泣く子も黙る旧・官幣大社、紀伊国一宮、日前宮。日本で最も歴史のある神社の一つであり、別名を「名草宮」とも呼ばれます。注目はそこです。

 一つの境内に日前神宮と國懸神宮があり、総称して日前宮といいます。日前神宮は、日像鏡(ひがたのかがみ)を神体とし、日前大神(ヒノクマノオオカミ)が主祭神。一方、國懸神宮は、日矛鏡(ひぼこのかがみ)を神体とし、國懸大神(クニカガスノオオカミ)が主祭神。
 日神(アマテラスオオミカミ)に対する日前神という名称からしても、その県内最強っぷりはすさまじいもので、パワースポットとしては十分だったりします。

 注目は、上記2神にはさまれるように祭られているこの社。


 中言神社の総社。祭神は名草姫命(ナグサヒメノミコト)と名草彦命(ナグサヒコノミコト)の夫婦神で、社が仲良く並んでいます。中言神社は、和歌山市南部のいわゆる名草地区各地に数多く点在する神社で他では見られない、まさに地元の神様なのであります。名草姫命は、日本書紀にある神武東征の際、北九州から進軍中だった磐余彦(イワレヒコ、のちの神武天皇)に和歌山で反旗を翻した女帝・名草戸畔。おや、本来天皇の系を祀る神社に、なぜ天皇の敵が祀られているのか?ここに和歌山の風土のとんでもないおもしろさが潜んでいます。詳しくは後日。
 日前宮に初詣する人は多いと思いますが、その際はぜひ「地元最強の女神のパワー」も授かってください。



■竈山神社 おたけびパワー

 日前宮の次は竈山神社にまいりましょう。神武天皇の長兄である彦五瀬命(ヒコイツセノミコト)が祀られています。初代天皇の兄ですよ。うひょー。かつらぎ町の丹生都比売神社や熊野三山と並ぶ神社本庁の「別表神社」で、宮内庁にとっても超重要神社なのであります。本殿の向こうからオーラを感じませんか。ちょっと裏に回ってみてください。

 2重の堀を跨ぐ石橋。

 これは古墳です。彦五瀬命の。仁徳天皇陵とかのアレですよ。神武東征に同行した彦五瀬命は、大阪での戦闘で大ケガをしてこの地で亡くなり陵墓が築かれたのです。亡くなる時に「賊に傷つけられて死ぬとは」とおたけんだそうで、それにちなんで神社前の県道に架かる橋は「雄叫び橋」と名づけられています。

 宮内庁の立て看板もものものしい。立ち入り禁止ですが入り口から陵墓が望めます。昔の皇室と和歌山の関係を考えると思わずおたけばずにおれませんね。周囲に迷惑をかけない程度に、彦五瀬命を偲んで雄叫んで「おたけびパワー」を授かりましょう。



■伊太祁曽神社 木々の精パワー

 和歌山三社参りの最後は伊太祁曽神社。日前宮や竈山神社に比べ、どこか大らかな雰囲気が感じられます。約2000年の歴史がそうさせるのでしょう。素戔男尊(スサノオノミコト)の子供である五十猛命(イタケルノミコト)が主祭神。木の神様として親しまれています。

 入ってすぐ目に付くドデカい神木。パワー大盛りですね。広い境内には他にもあらゆる種類の樹木が植えられています。

 名物・木の俣くぐり。広く知られている「因幡の白ウサギ」の話には実は続きがあって、因幡国のお姫様を娶った大国主命は八十神達からねたまれ命を狙われるのですが、それを助けたのが紀州の五十猛命。木の股をくぐらせ隠れさせてかばったんだそうで、木の俣くぐりはそれにちなんでいます。お、ウサギと繋がりました。よかったよかった。
 紀州木の国の大元である同神社で「木の精のパワー」を存分に浴びれば、まじで気持ちいいです。分かりやすいパワースポットだ(笑)。



■友が島 日本の真ん中パワー

 ちょっと趣向を変えてこんなんどうでしょう。加太から望む友が島。

 軍事や海運の要所、友が島。今は無人で、島内各所に当時の遺跡が残っています。こうしてみるとマヤ遺跡みたい。大事に保存すれば世界遺産登録も夢じゃないと思いますが。

 明治5年、日本で8番目に作られた洋風建築の灯台。この前の広場を、日本標準時を示す東経135度の子午線が通っています。兵庫県明石市の明石市立天文科学館のアレですね。和歌山の端っこで、「日本の真ん中パワー」ゲットでございます。
 ※友が島渡船は平成23年2月28日まで桟橋工事により運休中で、現在島に渡れません。あしからず。


※本編は正月号紙面でお楽しみください。


2010年12月31日 16:00


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