わかやま新報は、和歌山市を中心とする和歌山県北部唯一の日刊新聞です。
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f_ss_tsuruho.jpg 鶴保 庸介
f_ss_sekou.jpg 世耕 弘成
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f_ss_tamaki.jpg 玉置 公良
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2003年06月08日

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マリンスポーツ 和歌山にもチャンス バックアップを得て開催を
5_5.gif ■2003鶴保庸介

 政務官室には役所の各局の皆さんが訪ねてきてくれる。そんなある日、慎重な面持ちで港湾局の面々が入ってきた。また法案の説明か。少々うんざりしながら聞いてみると、今度の日曜日に東京のお台場でビーチバレーの大会を見に行こう、という。殺伐とした日常から、いらぬ想像を掻き立ててしまった。水着、砂浜、パラソル。しかし、ここで言いたいのはそんなことではない。港湾なのである。何?埋め立てをして海を汚し、無機質なクレーンが立ち並ぶあの港湾か。なぜ港湾がビーチとつながるのかと思っていると、実はお台場でその港湾を所管する国土交通省が水辺に親しんでもらおうと企画したイベントがあるというのである。「マリンスポーツ21」。このイベントに役所の代表として参加しろ、ということであった。
 国土交通省港湾局。日ごろから港湾整備の必要性を叫ばれながらも予算はこのところ縮減につぐ縮減である。言うまでもなく日本は四方を海に囲まれており、日本は国際貨物の量でいうならば、全体の九九・八%を船で運んでいる。しかし、港湾の重要性をそれほど感じることは少ない。道路のように身近なインフラではないからであろう。
 堤防建設やテトラポットを埋めるだけが仕事じゃあない。予算はなくとも国民が親しみやすい港湾を作ることこそ本当の仕事だと、今回の企画を思い立ったらしい。
 主催は「日本ビーチスポーツ協会」というところで、ビーチバレー、ライフセービング、ビーチサッカーなどビーチスポーツの振興のために世界的に活躍する団体である。主催を任せてはいるものの、わが役所も事実上の運営に深くかかわらねばならない。
 スーツを着て日ごろ役所に缶詰めになっているオジサンたちが真っ黒に日焼けした若いアスリー卜に交じってビーチの整備や協賛企業の募集に回る婆は立派というよりこっけいにすら見えた。当日もスーツ姿でやってくる始末。周辺はまだまだ水着だらけというわけにはいかないが、そろそろ夏に向けて華やいだ雰囲気の中でのことである。野暮ここまで極まれりの感なきにしもあらずだが、港湾局の若手職員は大真面目である。
 そのかいあって、二日間で延べ数万人の観客が来る一大イベントになった。
 今後はこの大会を第一回と銘打って全国に広めていきたいと願っている、と、挨拶したら、早速チャンスが巡ってきた。和歌山市でできるかもしれないということである。
 今年は日本を代表するトップアスリートが中国で世界大会に出場する予定であった。そこへご存知のSARS。アスリー卜はそろって出場を断念。予定が空いたのである。もったいないというのは選手のみなさんに失礼だろう。しかしこのたびのSARS禍で転んでもなかなか空けてくれないアスリートの体が空いたのである。しかも八月のお盆に。このチャンスを逃す手はない。港湾局にも、協会の面々にも早速その辺の含みをしておいた。
 できるなら皆さんの絶大なるバックアップを得て、和歌山で開催したい。そして、皆さんでお出かけいただいて、港湾局諸君の涙ぐましい努力に報いてやってはもらえまいか。


(2003鶴保庸介)
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