わかやま新報は、和歌山市を中心とする和歌山県北部唯一の日刊新聞です。
f_ss_nikai.jpg 二階 俊博
f_ss_nishi.jpg 西 博義
f_ss_ishida.jpg 石田 真敏
f_ss_tsuruho.jpg 鶴保 庸介
f_ss_sekou.jpg 世耕 弘成
f_ss_ooe.jpg 大江 康弘
f_ss_kishimoto.jpg 岸本 周平
f_ss_sakaguchi.jpg 阪口 直人
f_ss_tamaki.jpg 玉置 公良
サイト内を検索


5_5.gif
<<メイン>>
2004年02月03日

ganba_title.jpg
当初予算で70億円が採択 4年目迎えた緑の雇用事業
5_5.gif ■2004世耕弘成

 平成十六年度当初予算案で「緑の雇用担い手育成事業」が採択され、約七十億円が盛り込まれることになった。緑の雇用事業は平成十三年八月に木村良樹知事のアイデアを私が小泉純一郎総理に直訴する形でスタートしたもので、この事業をきっかけに、過疎地である和歌山の山間部に家族も含めて約七百人もの他県の人が移住してきている。都市から地方への人口流動を促すには効果抜群の施策であり、県全体の将来にとって生命線となる「緑の雇用事業」が予算の本丸である当初予算で採択されたことの意義は極めて大きい。またこれから本格化する京都議定書遵守のためのCO2吸収対策の担い手確保の視点からも重要である。
 今までは毎年タイミングよく「雇用」をメーンテーマとする補正予算が組まれたために、平成十三年度の補正で「緊急雇用対策事業」として、そして平成十四年度補正では「緑の雇用担い手育成事業」として九十五億円が予算化されてきた。しかし当初予算となると話が違ってくる。予算の本丸である当初予算には、各省ごとのシェアが厳然と存在し、有力議員が応援についている各種予算が山ほどある。しかも財政事情が厳しい中、今年は一兆円の補助金削減も行われた。当初予算では実績ゼロである「緑の雇用」を財務省に認めさせることは至難の技であった。
 林野庁は概算要求で九十五億円の要求を行ったが、財務省の反応は厳しかった。われわれも今年五月に「緑の雇用議員の会」(会長・中谷元前防衛庁長官、事務局長・世耕弘成、会員四十五人)を設立し応援体制を強化するとともに、政府予算案決定ぎりぎりまで谷垣禎一財務大臣、福田康夫官房長官、安倍晋三幹事長、額賀●志郎政調会長らへの働きかけを行った。
 厳しい環境の中で小泉総理と官邸のサポートは力強かった。施政方針演説での言及、「骨太の方針第三弾」での記載など、「緑の雇用」が政府の重要政策であることを明確にしていってくれた。特に小泉総理の思い入れは強く、国会答弁やテレビ討論などで繰り返し言及してくれた。
 こういった各方面への働きかけの結果、当初予算で七十億円が採択された。林野庁の要求よりは二七%程度カットはされたが、これは研修初期費用(チェーンソー購入など)を精査して効率化した結果であり、納得のいく調整である。
 また、私が政務官を務める総務省としても、交付税措置の中で約百億円の「緑の雇用」向けの枠を確保した。各県独自の緑の雇用関連施策を地方交付税の面からもバックアップできるようになった。
 緑の雇用事業が当初予算で認められたということは、木村知事の発案で和歌山発のこの施策が、今後国の一般施策として展開されていくということを意味する。今後この事業で山林に入った人々が日本の林業とCO2吸収対策の担い手として永続的に頑張れるように環境を整えていきたい。また次は農業(休耕田の活用)と漁業(藻場の再生)へと事業の範囲を拡大することも目指して頑張りたい。


(2004世耕弘成)
5_5.gif


5_5.gif

この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio