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2005年02月22日

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現在の法案審議に欠陥指摘 国会内審議に十分な時間を
5_5.gif ■2005世耕弘成

 現在私は自民党政策審議会の副会長を拝命している。 政策審議会というのは自民党が各種法案等について党として承認するかどうかを決定する機関である。
 自民党では議員立法や内閣が提出してくる法案について、 まずは政務調査会の各部会において議論が行われる。 部会を通過してきた法案をさらに高い視点でチェックするのが政策審議会の仕事である。 この政策審議会を通過すると、 今度は総務会にかかり、 総務会で了承されると、 党として正式に法案を認めたことになり、 法案への賛否について党議拘束がかかり、 勝手に反対したりすると処分の対象となるのである。
 政策審議会は法律に関して、 精緻なチェックを行える最後の関門であり、 その任務は重要である。 しかしすべての法案について事前説明を受け、 問題点がないかどうかを確認し、 政策審議会本番に備えて準備をしなければならないから大変である。 今国会には八十本以上の法案が上程される予定 (これでも例年に比べ少ない方だといわれている) である。 今週だけでも、 「半島振興法の一部を改正する法律案」、 「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律案」、 「核原料物質、 核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案」、 「農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案」、 「特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律の一部を改正する法律案」、 「地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案」、 「公職選挙法の一部を改正する法律案」 というそれぞれ重要な意味を持つ七本の法律のチェックをさせてもらった。
 チェックをする上で私が特に重点を置いているのが、 法案がいたずらに役所に権限を与えるようなことになっていないか、 規制緩和の流れに逆行していないか、 指定法人を増やすなど天下り増加につながる仕掛けが潜んでいないか、 民間で実施できることを役所で囲い込もうとしていないか、 などの点である。 問題があれば政策審議会の現場で発言し、 厳しく指摘をさせてもらっている。
 しかし一方で現在の法案審議の行い方には重大な欠陥があると言わざるを得ない。 たった十数人の政策審議委員ですべての法案を完全にチェックすることは不可能である。 審議の時間も十分には与えられていない。 しかもいったん総務会まで通過してしまうと、 党議拘束がかかり、 自民党の議員は賛成することが前提になってしまい、 国会審議での議論を十分に行うことができない。
 これからは党内でのチェックは軽めに済ませ、 党議拘束を緩くするかわりに、 国会内での審議に十分時間をかけて、 たとえば国会では法案を逐条で審査するようなことが必要であると考えている。


(2005世耕弘成)
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