■2008大江康弘
4月30日、 失効したガソリン税などの暫定税率を復活させる 「租税特別措置法改正案」 が与党の3分の2以上の賛成で再可決され成立、 更に連休明けの13日には道路整備の法的根拠となる 「道路整備財源特例法改正案」 の再可決を行った。 これで全国の地方自治体の生活関連4000道路が再び整備される事になり、 地方の混乱に一応の歯止めがかかった。
一体この4カ月余りの混乱は何だったのか。
民主党は参議院で比較第一党になったと数を振りかざし(単独過半数ではない)、決議すら応じず、(法案が衆議院から送付されてきても1カ月半たなざらし)参議院無用論さえ起こってきている対応に対しては、 憤りを覚える。
昨年10月に党内に 「道路特定財源検討小委員会」 を設け、 私が座長となり約2カ月余りに15回の会議を持ち、 さまざまな分野の方から意見聴取、 現場視察も重ねて 「論点整理」 としてまとめ、 党に提出しようとしたが、 一切聞く耳を持たず、 議論をさせず一刀両断に切り捨てた姿勢は 「民・主・」 党などという名前にはほど遠く、 独裁国家・北朝鮮を彷彿させるに十分で、 今でも腹立たしい思いである。
「ガソリン値下げ隊」 などと、 バカなパフォーマンスに終始し、地方や道路の実態を正面から受け止めて正々堂々と議論をしようとしない態度は、 この党が政権担当能力の無いことを自ら証明したのに等しい行動である。
数におごり、 数に頼る者はいずれ良識ある国民から非難されるだろう。 誰だって 「税金は高いより、 安い方が良い」 に決まっている。 マスコミの世論調査で 「25円安い」 方が支持率が高い結果は当たり前だ。
しかし国と地方で1000兆円の借金を抱え、 戦後作り上げてきた道路は120万㌔。
補修や維持だけで50兆円とも60兆円ともかかるといわれ、 さらに求められている新たな道路整備を進めていくためには、 この道路特定財源を維持していくしか方法がない事は明白である。
我々の故郷に目を向けてみても一目瞭然、 田辺以南の高速道路の延長、 第3次救命救急医療施設へのアクセス、 リダンダンシー(代替性)としての防災道路、 山間道路等々、 まだまだやるべき道は山のようにある。
だから、 知事さんを先頭に自治体の首長、 議員関係者の皆さんが、 危機感を持って一致団結した運動を、 全国に先駆けて行動されてきた事に、 心から感謝を申し上げたい。
今回の、 この騒動を通じて、 どの政党が地方の視線に立って、 国政に声を反映してくれるかを、 県民の皆さんはしっかり判断されるだろう。
同時に、 一連の議論で指摘された多くの行政の無駄や怠慢を看過することなく、 是正すべきはしっかりと正し、国民に誤解や不満を与えないようチェックしていく責任は大いにある。
しかし 「地域、 実態に即した真に必要な道路」 はどこでも存在する。
古里、和歌山の発展を支える道路整備の為なら、党内で何と言われようと、政治信念は貫いていく決意である。
私の政治行動は必ず遠くない日に証明してくれるものと思っている。
「愛郷無限」 この想いを国政の場でしっかり実現していけるよう頑張っていく決意である。
(2008大江康弘)
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