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大学生3人が死亡した湯浅御坊道路の事故現場。 現在は薄層舗装での安全対策が施されている
ことし4月21日に有田川町の近畿自動車道紀勢線 (湯浅御坊道路) で大学生3人が死亡した事故を受け西日本高速道路(株)は、県内高速道片道一車線の事故多発区間で、 ドライバーに振動と音で危険を知らせる新たな 「薄層舗装」 を順次施工している。簡易分離帯の機能を強化し、 センターライン飛び出し、 正面衝突などの事故抑止効果を高めるとしている。
県内の高速道は現在、 海南吉備道路と湯浅御坊道路が暫定片側一車線の対面通行。同区間では道路幅が十分でないためゴム製のポストコーンとコンクリート樹脂ブロックで簡易分離帯を造っているが、カーブ部分などでは衝突事故が少なくない。 このため、 4月の大事故をきっかけに、県選出の世耕弘成参院議員らが安全対策の強化について強く要請していた。
薄層舗装は樹脂系滑り止め舗装で、 4月の事故現場では上り線の延長900mにわたって施工。車がセンターラインに近づけばタイヤの振動・音でドライバーに警告し減速を促す仕組み。 これまでのポストコーンと凸型レーンマークに加え、薄層舗装により簡易分離帯での安全対策が強化される。
また、 既存のポストコーンは現在の10m間隔から5m間隔に短縮、 高さも80cmへ変更。 さらに注意を喚起するための新たな標識も設置する。
県警などによると、 県内高速道路上の正面衝突での死亡事故は、 平成2年からこれまで7件発生。 西日本高速道路関西支社は 「薄層舗装は吉備湯浅の一部区間で施工しているが、 今後、 順次実施し、 安全対策をさらに強化・改善していきたい」 としている。
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