2008年11月01日

2008 00.社会

向陽生徒がでっかい「熊野那智参詣曼荼羅」制作

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ロビー壁面いっぱいの労作を改めて見つめる生徒たち(県立博物館で)

和歌山市太田の県立向陽高校 (松敏隆校長) 文化科学科の1、 2年生が制作した5・3メートル四方の 「熊野那智参詣曼荼羅」 が今、 同市吹上の県立博物館ロビー壁面に掛けられている。 1cm四方の8色の色紙23万4000枚を使い、 50日かけて9月の同校文化祭のために制作し公開した作品。 2年の担任森田泰充教諭は、 「博物館に展示することで広く県民の皆さまに見ていただき、 和歌山の歴史の深さを伝えたい」 と話している。

同学科は文科省の 「わが国の伝統文化の教育に関する事業」 指定を受けており、 7月に1年生は熊野古道を歩き、 2年生は熊野三山のフィールドワークを実施。 「歴史文化の発信」 がことしのテーマであることから、 文化祭では、 熊野信仰を全国に発信するため熊野比丘尼が持ち歩いて絵解きした 「熊野那智参詣曼荼羅」 を出品作に決めた。
原画は江戸初期に描かれた補陀洛山寺蔵の曼荼羅。 同博物館で実物を見せてもらい、 デジタル処理し、 260のパーツに分けて79人全員で分担制作。 流れ落ちる滝、 美しい社殿、 参詣する人々などを鮮やかに浮かびあがらせた。
31日、 授業の一環で博物館の特別展 「没後400年 木食応其」 を見学に訪れた2年生39人は、 壁面の労作を改めて見つめうれしそうな様子。 井本史織さん (16) は、 「大変な作業で、 自分の分だけでは何がどうなっているか分からなかったけれど、 全員のを合わせたら絵になってる。 感動しました」 と話していた。
作品は特別展の会期中、 11月24日まで展示される。





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