2010年02月22日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

真国宮丹生神社でりら生徒が20年ぶり御田の舞

真国御田の舞

御田の舞を奉納する生徒たち

紀美野町の真国宮丹生神社に20日、 1年の豊作を祈願する伝統芸能 「真国御田の舞」 が約20年ぶりに奉納された。 地元のりら創造芸術高等専修学校(山上範子校長)の生徒11人が昨年、 地域住民からの強い要望を受けて舞を復活させ、 この日初めて拝殿で演じた。

御田の舞は、 田植えの準備から脱穀まで、 米作りの1年間を語りと舞で表現したもの。 数百年前から旧暦1月7日に神社に奉納されてきたが、 昭和の初めごろから戦争や過疎の影響で継承が途絶えた。 近年は真国小学校の児童が舞を習い、 発表会などで披露していたが、 同校も少子化により5年前に休校 (現在は廃校) している。

この日、 神社には住民ら約30人が集まり、 野上八幡宮の薮洋平宮司による神事に続いて生徒たちが舞を奉納した。 面をかぶった農夫役の2人が昔の 「やまと言葉」 で長いせりふを語り、 はやしの太鼓にのせて早乙女役の5人が舞で田植えや稲刈りの動作を表現した。 舞は地元住民からの指導や台本を元に現代風にアレンジした部分もあり、 男子はりりしく、 女子は可愛らしい振り付けで約20分間の舞台を演じきった。

来年からも同校の生徒たちで継承していくという。 農夫役を務めた3年生の細井駿君(18)と湯川裕介君(18)は、 「せりふが昔の言葉なので覚えるのが大変だったけど、 村の行事に関わることができて本当に良かった」。 氏子総代の浦安雄さん(87)は 「なくなってしまうと思っていた舞を熱心に継承していただき本当にうれしい。 神様もきっと喜んでいると思います。 ご恩返しのつもりで学校のことも地区を挙げて応援していきたい」 と喜んでいた。





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