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シンポジウムの様子 |
粉河寺(逸木盛修管長)などは13日、 同寺境内御供所で庭園保存修理完成記念のシンポジウムを開いた。 修理したのは、 本堂南側左右に位置する3メートルの斜面を生かした枯山水庭園。 石垣の代わりに巨石が組まれており全国的にも珍しい造り。 時代は桃山時代末期ではないかとみられている。 平成18年度から 「地盤の緩みが発生している」 として、 国、 県を中心に修理が進められていた。 参加者らは 「桃山時代に戻ったかのよう」 と完成を喜んだ。
シンポジウムは、 逸木管長が修理完了までの経過を報告。 「粉河寺修理委員会を立ち上げ審議検討を図り、 文化庁に修理の承認を得ることが大変だった」 と振り返り、 庭は 「誰が造ったかは分からないが、 あれだけの巨大な石を用いた、 素晴らしい人が当時の粉河にいた」 と述べた。
参加した龍居庭園研究所の龍居竹之介所長、 名勝に詳しい京都造形芸術大学の尼崎博正教授、 粉河、 打田町史等編さん委員の増田博さんが庭園に使われている青石について、 「室町から江戸時代にかけて青石 (結晶片岩) が流行した」、 「石がこれだけ数があるのは珍しい」、 「和歌浦や雑賀に採石場があった」 などと述べた。
参加した地元住民で世話人会の辻田福男会長 (80) は 「修理委員会など話し合いが大変でした。 きれいになった庭を皆さんにも見てもらいたいですね」 と話した。
修理が完成した粉河寺庭園
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