2010年05月17日

00.社会

現場主義の大切さ、松下幸之助氏をしのびシンポジウム

松下幸之助氏の知恵に学ぶシンポジウム

座談会で話し合う出席者たち (16日、 和歌山市民会館で)

和歌山市出身で電機メーカー最大手、 パナソニック(株) (旧松下電器) の創始者である松下幸之助氏の知恵に学ぶシンポジウム (県、 関西経済連合会主催) が16日、 和歌山市民会館であった。 「企業経営と地域経営のあり方」 と題した座談会では、 松下氏が唱えた企業理念 「企業は社会の公器」 や現場主義の大切さが訴えられた。

座談会は作家の北康利氏、 島精機製作所社長の島正博氏、 松下政経塾出身の原口一博総務大臣、 松下氏の孫でパナソニック副会長の松下正幸氏の4人が出席。 仁坂吉伸知事が進行役を務めた。

「同行二人 松下幸之助と歩む旅」 などの著書がある北氏は 「松下さんは和歌山でつらい思いをしたからこそ頑張れた。 和歌山に感謝していただろう」。 島社長は 「偉大な松下さんの後に一歩でも近付けるよう今までやってきた」 と松下氏にあこがれ発明工夫に打ち込んだ自身の半生を振り返った。

また、 原口大臣はホームレスの人たちとじかに触れた経験などから 「現場主義」 の大切さを説明し、 地域主権の推進には 「自分たちのことは自分たちで、 関西のことは関西で決めること。 キーワードは人を生かすことだ」。 松下副会長はパナソニックの経営理念に触れながら、 不況克服に向けた国や地方の体質改善について 「企業理念である社会の公器という考えが、 民間からみれば国や地方自治体は欠落しているのでは」 と苦言を呈した。

会場には約1000人の市民らが詰め掛け熱心に聞き入った。 座談会に先立ち、 松下副会長と原口大臣の講演もあった。





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